母親だって、望んで怒りたいわけじゃないんです。

幼い我が子に感情的にイライラをぶつけてしまった後は、自己嫌悪と後悔の念に襲われてしまいます。

そんな母を救ってくれた言葉や行動のエピソードをご紹介します。

・「子どもが階段の数段上から飛び降りたり、ソファでジャンプしたり。いくら危ないと注意しても止めず、常にハラハライライラしていた私。そんな愚痴を、何気に実家を訪れたときにこぼしていました。私の話を聞いていた祖母が『今の子は大変だねぇ。昔は外遊びで思いっきり遊べたのに、今の遊び場は家の中なんだもんねぇ』と。その言葉を聞いてハッとしました。子どもの好奇心と体力を満たすために、あえて危ないことをしてしまうということもあるのかも……と」

・「外出先でずっと泣き続けた息子。抱っこしながらなだめましたが、疲れ果ててしまった私。そうしたら一緒に出かけた実母が『ストレス発散してるのね~。小さいのに、泣いて心をコントロールしてるのね』と言ってくれました。『そうか…ストレスを発散してるのか』と思って、一緒に泣きそうになっていた私の気持ちも軽くなりました」

・「おもちゃの貸し借りが上手にできない2歳の息子。お友だちとのトラブルの種だと思い、私もついイライラしてしまいます。その時も、貸してと言ってきたお友だちにおもちゃを渡すことができず、相手の子は半泣き状態に。

申し訳ない気持ちで『すいません』と謝ったら、相手のママさんが『まだ遊び足りなかったんだよね。”貸して~”より”待っててね~”って言う方が難しいもんね。自分の気持ちを大切にしてるのね』と言ってくれました。救われた気持ちになったのは私の方。その時のママさんとは今も仲良くしています」

イライラしてしまう自分に罪悪感を覚えてしまいますが、その原因でもある我が子を他人から受け入れてもらえるのは、とても嬉しいものです。

昨今は育児がしやすい環境とは言い難いことも多いですが、他人の優しさに触れると、イライラもスッと収まっていくから不思議です。

イライラする自分を否定しないで

「つい我が子にイライラしてしまう」そういう感情は、母親なら1度や2度は感じたことがあるでしょう。ですが、イライラすること自体が悪いわけではありません。

イライラしたことで、子どもに手を上げてしまった・伝えなければいけないことが伝わらなかった、という点が問題なのです。「イライラする=(イコール)ダメなこと」ではないと認識するのは、母親の気持ちにゆとりを持もせる方法でもあります。

我が子と言えど1人の人間であり、自分とは別の人間です。考え方の違いから、イライラしたりケンカしてしまうこともあるでしょう。

「負の感情を持つことはダメなことではない」と認識することで、変にイライラすることがなくなったというお母さんもいます。
他人なら、全ての気持ちや感情が分からなくて当然です。

母親だから、我が子だからと、何でも気持ちが汲み取れて思い通りになるわけではありません。
マイナスの部分にだけ目を向けるのではなく、それを受け止めることも大切なのではないでしょうか。

LIMO編集部