3. 【NTT(9432)】バリュエーションも割安放置 株価反転は来期以降か

NTTは株主優待および配当金の利回りが高い一方で、株価は停滞しています。NTTの予想PERは12.12倍と、同業のKDDI(13.86倍)と同水準ながら、ソフトバンク(18.33倍)に見劣りします。また実績PBRは1.17倍と、KDDI(1.85倍)やソフトバンク(2.17倍)を明確に下回る状況です(2026年6月9日終値)。

NTTは割安感がある一方、市場の評価を得られていないとの見方もできます。

株価浮上のカギは、通信といった既存事業のテコ入れです。通信事業は厳しい競争環境のなかで、通信基地局の整備といった設備投資も想定されます。NTTは生産性向上に取り組み利益の創出を目指す方針ですが、それが確認されれば株価は再評価されやすいでしょう。

もう1つ、期待したいのがAI関連ビジネスです。子会社のNTTデータグループはデータセンター事業者として世界3位、ITサービス事業者としても世界5位の座を占めています。AIの台頭から、これらの事業には追い風が吹いており、NTT全体の財務にも反映されるようになれば、投資家の買いが向かうかもしれません。

NTTの計画から、今期(2027年3月期)までは利益の本格的な回復は発現しない見通しで、当面は厳しい評価が続きそうです。計画どおり収益力を再強化できれば、株価は上昇しやすいでしょう。動向を注視したいところです。

免責事項

  • 投資判断は、最新の決算資料や市場動向をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。
  • 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の株式の売買を推奨するものではありません。
  • 株主優待の内容や条件は変更される場合があります。詳細は必ず公式サイトでご確認ください。

参考資料

若山 卓也