今月は今年3回目の年金支給日がありましたが、次回の支給は8月14日金曜日に予定されています。これに伴い、公的年金に上乗せして支給される遺族年金生活者支援給付金の受給状況に関心が高まっています。令和7年3月時点における全国の受給件数や、年代別の詳細な構成について今回は解説します。
1. 年金生活者支援給付金、《老齢・遺族・障害》基礎年金受給者が対象
年金生活者支援給付金は、年金に上乗せして支給される給付金で、以下の3種類があります。
- 老齢年金生活者支援給付金
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
「老齢・障害・遺族」、それぞれの基礎年金を受給中の人が、公的年金を含めても所得が一定基準以下となる場合に、2カ月に一度、受け取ることができるものです。
2. 遺族年金生活者支援給付金、年金に上乗せの給付額「5620円」どんな人が対象者になる?
遺族年金生活者支援給付金の支給要件は以下の通りです。
- 遺族基礎年金の受給者
- 前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額)
※障害年金、遺族年金等の非課税収入は除く。また、所得とは、収入から経費(給与所得控除等)を差し引いた後の金額です。
2.1 遺族年金生活者支援給付金の給付額
- 月額5620円
なお、子が2人以上受給対象となる場合は、5620円を人数で均等に分けた額をそれぞれに支給します。
3. 遺族年金生活者支援給付金、子どもが3人の場合「どうやって分ける?」
3人の子が遺族基礎年金を受給している場合の1人あたりの額は、5620円を3で除した金額となり、月額1873円です。
なお、計算の結果、50銭未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、50銭以上1円未満の端数が生じたときはこれを1円に切り上げます。また、実際の支給額は法令等に基づき変更される場合があります。
4. 遺族年金生活者支援給付金、全国7万件以上「40~50歳代が最多の受給件数」
令和7年3月時点において、遺族年金生活者支援給付金の受給件数は全国で7万7707件となっています。
<年代区分>
- 20歳未満:5687件
- 20〜29歳:529件
- 30〜39歳:7881件
- 40〜49歳:3万4072件
- 50〜59歳:2万7828件
- 60歳以上:1710件
受給者は40〜49歳および50〜59歳の中高年層に多く、全体の大半を占めています。これは、遺族基礎年金を受給する配偶者の年齢層が子の養育期間と重なりやすいことが背景にあると考えられます。一方で、20歳未満は子自身が受給者となるケースであり、60歳以上の件数は比較的少ない傾向にあります。
いずれの世代においても、遺族年金に上乗せして支給される本給付金は、遺族の生活を支える一助として家計面で大きな意味を持つ制度といえるでしょう。
5. まとめにかえて
遺族年金生活者支援給付金の受給件数は全国で7万7707件に上り、40代から50代の層が全体の多くを占めていることが分かりました。次回の給付日となる2026年8月14日に向けて、自身の受給資格や区分を改めて確認しておくことが重要です。
国は対象となる層への確実な支給を目指し、今後も手続きの簡素化や周知活動を継続していく方針です。遺族の生活を支える重要なセーフティネットとして、この給付金制度の動向には今後も高い関心が寄せられます。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額をお知らせする「年金額改定通知書」、「年金振込通知書」の発送を行います」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
- 日本年金機構「個人の方の電子申請(年金生活者支援給付金請求書)」
橋本 優理