営業という仕事は会社の収益を支えるうえで非常に重要な仕事ですが、その分大変なところもありますよね。また、人によって向き不向きが分かれ、「この仕事は性に合っている」と思う人も、逆に「自分は向いていなくて辛い」と思う人もいるでしょう。今回は、嫌われやすい営業の態度について紹介します。

商品アピールをするのに必死

とにかく自社製品のことを知ってもらいたい、良さを伝えたいと必死の形相でセールスをかける営業っていますよね。顧客とアポイントが取れたチャンスを逃すまいと、自社製品のアピールばかりになってしまう気持ちはわからないでもないですし、先輩や上司の中にもそうやって案件を取ってくるという人も多いかもしれません。しかし、それでは顧客の心は掴めません。

恋愛においても同じことですよね。「オレの収入は同世代の平均の倍くらいあるんだよ」「一流企業に勤めている」「みんなからの評判も最高なんだ」と自慢ばかりされても、「この人のこと好き」とは感じないでしょう。まして「今すぐ付き合いたい!」という気持ちにはならないはずです。むしろ「自慢ばかりで感じ悪いな」と思ってしまうのではないでしょうか。

営業もやはりベースはコミュニケーションなので、自慢や自社製品のアピールばかりでは相手に心を開いてもらうことはできません。「聞き上手がモテる」という恋愛の鉄則と同じように、営業も相手から不満や愚痴を聞き出してあげることが大事なのです。

「いまこんなことに悩んでいるんだよ」と、相手が打ち明けてくれたら最初の関門はクリアです。ただ、そう言われただけではまだ自社製品の話を持ち出すのは早いので、もう少しじっくり相手の話に興味を持って質問していきましょう。まずは相手の心に入り込むことが重要です。

お客の御用聞きになってしまう

逆に、顧客の御用聞きになってしまう営業もいます。こうしてほしい、ああしてほしいというリクエストに応えていくことは確かにいいことなのですが、それが本当に顧客のためであるのかということもありますし、何より本当の意味で顧客から頼られる存在にはなりません。

「何でもやってくれる」ということは一つのバリューなのですが、「言いなりになってくれる」というのはバリューではありません。ここでいう「何でもやってくれる」というのは、ちょっと無理を言っても「なんとか」やってくれるということです。

デキる営業だと、顧客の要望に対して「それは難しいと思います」といったん突き放して、「でも、〇〇さんがそこまで言うなら上司に掛け合ってみます」というやり方をよく使います。「どうにかこうにか、苦労してまでやってくれた」という印象をつけるためですね。

一方、御用聞きになってしまうと、何かリクエストに応えられなかったときに「もう取引しない」と言われてしまう可能性が高くなります。相手はすでに「何を言ってもやってくれる」ことに存在価値を見出しているだけなので、その前提が崩れてしまうと取引を続ける意味が見出せなくなってしまうのです。

ひどい話ですが、何でもわがままを聞いてくれる恋人に急に「NO」と言われると、「もういいや」となってしまうのと同じ話です。

「お願いします」が口癖