近年の強い日差しは、せっかく咲いたバラを痛めてしまう原因にもなっています。そこでおすすめしたいのが、日陰でのバラ栽培。イングリッシュローズの中にも、やわらかな日陰を好み、その魅力を最大限に発揮する品種が数多く存在します。
これまで「わが家は日当たりが悪いから」とあきらめていた方にとっても朗報と言えるでしょう。今回は強い日差しを気にすることなく、日陰でも育てられるイングリッシュローズを6種、参考価格とともに紹介します。
記事後半では、耐陰性が強いとはいえ、日陰でもバラが元気に生育するように、育て方のコツもお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
1. この記事で紹介する「日陰でも育つイングリッシュローズ&育て方」にまつわるあれこれ
- 日陰の庭でも育てられる!丈夫でいい香りの《イングリッシュローズ》6選
- シェードガーデンでの「バラの育て方」3つのコツ
2. 日陰の庭でも育てられる!丈夫でいい香りの《イングリッシュローズ》6選
2.1 コンパクトに育ち、深みのあるピンクがエレガントな「ジェームズ・L・オースチン」
鮮やかで深みのある濃いピンクの花が咲くジェームズ・L・オースチン。株はまとまりのよい直立性の木立ち状に育ち、限られたスペースや鉢植えに最適です。
耐病性も高く、日陰でも病気にかかりにくいため、初心者でも安心して育てられます。
※参考価格:5000円~6000円前後(大苗)
2.2 シックな花色と、フルーティーな香りが魅力の「ムンステッド・ウッド」
ムンステッド・ウッドはベルベットのような質感を持つ、深紅の花がシックな印象。赤系のバラは夏の紫外線で花弁が焼けやすいのが悩みですが、日陰ならその心配はありません。
日陰の静けさの中で、抜群の存在感と格調の高さを放つバラです。
※参考価格:5000円~6000円前後(大苗)
2.3 ソフトピンクの花が愛らしい「オリビア・ローズ・オースチン」
透き通るようなソフトピンクの花がエレガントなオリビア・ローズ・オースチン。うどんこ病や黒星病に強く、日陰でも健やかに育ちます。
わが家でもやや日陰になる場所に植えていますが、強い光にさらされない分、上品なピンクのグラデーションが引き立ちます。
※参考価格:5000円~6000円前後(大苗)
2.4 純白のロゼット咲きが清楚な「スーザン・ウィリアムズ・エリス」
スーザン・ウィリアムズ・エリスはロゼット咲きの清楚な白い花が魅力。日照時間が短い場所でも繰り返し花を咲かせ、日陰のスペースに明るさを添えてくれます。
樹形は小ぶりでトゲが細かく、細めの枝が繊細に茂るブッシュ状です。
※参考価格:5000円~6000円前後(大苗)
2.5 病気に強く、凛とした花姿が上品な「プリンセス・アン」
濃い鮮やかなピンクから、咲き進むにつれてシックなパープルピンクへと変化するプリンセス・アン。英国のアン王女にちなんで名づけられました。
筆者も育てていますが、日本の猛暑や雨にも負けず花を咲かせ、凛とした芯の強さを感じさせます。
※参考価格:5000円~6000円前後(大苗)
2.6 濃厚なオールドローズの香りが漂う「ハーロウ・カー」
ハーロウ・カーは澄んだピュアピンクの花が優雅。愛らしい中輪の花があふれるように咲き誇り、オールドローズのような濃厚な香りです。
旺盛な樹勢を持ち、日陰の環境下でも枝をしっかりと伸ばします。
※参考価格:5000円~6000円前後(大苗)
3. シェードガーデンでの「バラの育て方」3つのコツ
3.1 わずかな光や反射光を意識する
日陰に強い品種であっても、1日中まったく光が入らない真っ暗な場所での栽培は困難です。わずかな時間でも木漏れ日が差し込む場所や、白壁や窓ガラスからの反射光が届く、明るい日陰を選びましょう。
3.2 風通しをよくする
日陰の環境で気をつけたいのが、湿気が多いと発生しやすくなる、うどんこ病や黒星病などの病気です。日当たりが悪い分、できるだけ風通しのよい場所を選んで植えましょう。
また、株元まで風が通り抜けるように、茂りすぎた葉や細い枝を適度にすき取ることも大切です。
3.3 土の表面が乾いてから水やりする
日陰は日なたに比べて水分の蒸発が遅いため、過湿による根腐れを起こしがち。水やりは「毎日決まった時間に」ではなく、土の表面が乾いているのを確認してから、たっぷりと与えましょう。
4. 日陰の庭を憧れのイングリッシュローズガーデンに
これまでバラ栽培には向かないと言われていた日陰は、見方を変えれば、近年の強すぎる紫外線や酷暑に影響されず、バラ本来のみずみずしい色彩と豊かな香りを保てる環境になるかもしれません。
耐陰性を持つ品種を選び、風通しや水やりのコツさえ押さえれば、限られた光の中でもバラは健やかに育ちます。日陰という環境を味方につけて、憧れのイングリッシュローズが咲き誇る庭をつくってみませんか。
5. 【ガーデニング豆知識】日なた、日陰、半日陰、明るい日陰とは?
さいごに「日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違い」も整理しておきましょう。
- 日なた:1日中よく日光が当たる場所。または、日陰になる時間が1日2~3時間程度。
- 半日陰:半日程度(1日3~6時間程度)日が当たる場所。または、日なたの木の下など、木漏れ日がさす場所。
- 明るい日陰:1日を通して直射日光はほとんど当たらないが、外壁や窓などの反射光で、ある程度の明るさがある場所。または、1日1~2時間程度日が当たる場所。
- 日陰:1日を通して日光がほとんど当たらない場所。
「日陰で育つ」と言われている植物の多くは「半日陰」や「明るい日陰」を好みます。完全な「日陰」で生育できる植物もありますが、そのような場所では花つきや葉色が悪くなりがちです。
可能であれば、少しでも明るい場所や、1日1~2時間でも日光が当たる場所を選んで植え付けると、育てやすくなりますよ。
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