3. 年金生活者支援給付金で受け取れる金額は?

年金生活者支援給付金は、「老齢」「障害」「遺族」の3種類があり、それぞれ公的年金に上乗せして支給されます。

ここでは、具体的にいくら受け取れるのか、その金額を確認していきましょう。

3.1 2026年度における年金生活者支援給付金の給付額

厚生労働省の発表によると、2026年度の年金生活者支援給付金の給付額は、2025年度から3.2%引き上げられることになりました。

年金生活者支援給付金の給付額5/11

年金生活者支援給付金の給付額

出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」

  • 老齢年金生活者支援給付金(基準額):月額5620円
  • 障害年金生活者支援給付金:障害等級1級は月額7025円、2級は月額5620円
  • 遺族年金生活者支援給付金:月額5620円

4. 年金生活者支援給付金の申請手続きについて

この給付金を受け取るためには、どのような手続きが必要になるのでしょうか。

「手続きを忘れてしまいそうで不安」と感じる方もいるかもしれませんが、ご安心ください。

給付金の支給対象と判断された方には、日本年金機構から請求に関する書類が郵送されます。

基本的には、その書類に必要事項を記入して返送するだけで手続きは完了します。

ただし、対象者の年金の受給状況によって書類の形式や手続きのタイミングが異なりますので、3つのケースに分けて確認していきましょう。

4.1 ケース1:これから老齢年金の受給を開始する方(緑色の封筒)

まだ年金を受給していない方には、受給開始の3カ月前に、年金手続きに必要な「年金請求書(事前送付用)」が届きます。

その際に、「年金生活者支援給付金請求書」も同封されています。

必要事項を記入し、年金の請求書とあわせて提出しましょう。

ただし、請求書は年金の受給開始年齢に達する誕生日の前日以降でないと提出できない点には注意が必要です。

4.2 ケース2:すでに年金を受給中の方(薄緑色の封筒)

すでに基礎年金を受給している方でも、所得の変動などによって新たに給付金の対象となる場合があります。

そうした方々を対象に、毎年9月1日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)9/11

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)

出所:日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」

必要事項を記入後、同封されている目隠しシールを貼り、差出人欄にご自身の住所・氏名を書いて切手を貼付の上、ポストへ投函してください。

※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と、所得情報を確認するための所得状況届が届く場合があります。

4.3 ケース3:老齢基礎年金を繰上げ受給している方(薄橙色の封筒)

年金生活者支援給付金の請求書封筒、繰上げ受給中の人用10/11

年金生活者支援給付金の請求書封筒、繰上げ受給中の人用

出所:日本年金機構「65歳の誕生日を迎えた方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」

最後に、老齢基礎年金を繰上げ受給している方の手続きについてです。

給付金の受給資格が発生すると見込まれる場合、65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの方は前月初旬)に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。

書類が届いたら、必要事項を記入し、同封の目隠しシールを貼ってから切手を貼付し、ポストに投函しましょう。

※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と、所得情報を確認するための所得状況届が届くことがあります。

最初の年は手続きが必要ですが、一度手続きをすれば、その後は支給要件を満たし続ける限り継続して給付金を受け取ることができます。

もし支給要件を満たさなくなった場合には、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、給付金の支給は停止されます。

なお、2025年1月以降に65歳に達し、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が届いた方は、郵送だけでなく「電子申請」も利用可能です。

電子申請で提出した場合は、郵送での提出は不要です。

5. 高齢者世帯の生活実態:半数以上が「生活に苦しさ」

ある調査では、高齢者世帯の半数以上が日々の生活に「苦しさ」を感じているという結果が報告されています。

ここでは、高齢者の生活意識について調査した、厚生労働省『2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況』を基に、その実態を見ていきましょう。

厚生労働省『2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況』によると、高齢者世帯の生活意識は以下のようになっています。

5.1 高齢者世帯の生活意識の内訳

  • 大変苦しい:25.2%
  • やや苦しい:30.6%
  • 普通:40.1%
  • ややゆとりがある:3.6%
  • 大変ゆとりがある:0.6%

「大変苦しい」と「やや苦しい」を合計した「苦しい」と感じている世帯の割合は55.8%と、半数を超えています。

この結果から、「普通」と回答した世帯よりも、生活が「苦しい」と感じている世帯の方が多いことがわかります。

6. まとめ

今回は、公的年金に上乗せして支給される「年金生活者支援給付金」について、対象者や金額、手続き方法などを解説しました。

この給付金は、老齢・障害・遺族の3つの基礎年金それぞれに設けられており、所得などの要件を満たすことで受け取ることができます。

手続きは、対象となる可能性のある方に日本年金機構から書類が届くため、比較的簡単に行えます。

書類が届いた際には、内容をよく確認し、忘れずに手続きを進めることが大切です。

ご自身の状況と照らし合わせ、利用できる制度は積極的に活用してみてはいかがでしょうか。

参考資料

マネー編集部社会保障班