筆者自身もそうなんですが、誰かに悩みを打ち明けられたとき、どうしてもその人の不安や悩みを軽減してあげよう、解消してあげよう、という気持ちになってしまいがち。
もしかしたら自分の知らないうちに、先ほどご紹介したエピソードのように
「そんなの心配する必要ない」「そんなの悩みのうちに入らない」なんて言ってしまっていたかもしれません。

しかし、子育て中のママは、不安と同時に孤独感とも戦っているもの。
どちらかと言えば、不安を解消することよりも、同じような不安や悩みと戦っている同士が欲しいのではないでしょうか。

思い返すと筆者も、子育て中に、ネットの掲示板の育児スレッドを見て、頻回授乳がしんどい、というカキコミに「あぁ、この人も今、同じように辛いんだ」と励ましてもらったり、卵アレルギーが発覚したときに、アレルギーのカキコミを見て、「他にもたくさんアレルギーの子はいる。うちの子だけじゃないんだ」と落ち込んでいた気持ちを奮い立たせてもらった気がします。

まずはママの不安に寄りそい、その気持ちはよくわかる、と伝えること。ここからスタートするのが大切なのかな?とママたちの発言を聞いて反省した次第です。
そして今、子育て真っ最中のママ、先輩たちもあなたとまったく同じ不安や悩みを経験してきたのです。

自分や周りを追い詰めてしまわないために

子育ては、上手くいかないこと、思い通りにならないことの連続。自分の思い描いた通りに物事を運べる方が奇跡です。

そんな中で不安感や孤独感にさいなまれてしまうのは当然のこと。そんな不安や悩みをわかってほしくて訴えているのに「たいしたことない…」なんて言われるとがっかりしてしまいますし、ますます心を閉ざしてしまいます。

子育て真っ最中のママから不安や悩みを訴えられたら、「自分もそうだったよ」と言うことをまずは伝えてあげたいな、と痛感しているところです。

大中 千景