株式市場の振り返り-前日の大幅続伸の反動で小幅下落

2016年3月15日(火)の東京株式市場は反落となりました。日経平均株価は前日比▲0.6%の下落、TOPIXも▲0.5%の下落で引けています。一方、東証マザーズ総合指数は+0.7%の上昇となりましました。

日経平均株価は、前日比▲13円の小幅安で寄り付いた後は、日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとの動きが大勢を占め、前場は前日比▲7円安の17,226円で引けました。

後場は、日銀金融政策決定会合が現状維持であったことから、利益確定の売りが優勢となり、大引けは4営業日ぶりの反落となる、前日比▲116円安の17,117円となりました。

東証1部で上昇したのは843銘柄、値下がり947銘柄、変わらず152銘柄でした。東証1部の出来高は20億9,325万株、売買代金は2兆1,123億円(概算)となっています。依然として薄商いが続いています。

セクター動向と主要銘柄の動き-8業種が小幅上昇、25業種が下落

東証1部で上昇したのは8業種、下落したのは25業種でした。上昇率上位は、小売業+0.3%、情報・通信業+0.3%、電気・ガス業+0.2%でした。一方、下落率が大きかったのは、保険業▲2.5%、鉱業▲1.9%、鉄鋼▲1.6%でした。売りが優勢となった中、総じて方向感がない展開となったようです。

個別銘柄では、セブン&アイ・ホールディングス(3382)、ローソン(2651)、ファミリーマート(8028)などのコンビニ株、ソフトバンクグループ (9984)などの情報・通信株、中部電力(9502)などの電気株の一角が買われました。

一方、前日に大幅上昇となった第一生命保険 (8750)は売られました。また、転換社債(CB)の発行を発表した関電工(1942)も大きく値を下げています。

本日のポイントと注目テーマと関連業種-日銀金融政策決定会合後の円高進行に注意。FOMCの結果待ちか

15日(火)は、様子見スタンスが強かった前場から一転、後場に大きく動き出しました。特に、日銀金融政策決定会合の結果(現状維持、追加緩和策なし)が判明した後、急速に下げ始めたことが特徴です。やはり、追加緩和策を期待していた投資家が相応にいたということなのでしょうか。昨日ここで書いたように、勝手に期待して勝手に失望する“自作自演”の動きが早くも出たと考えられます。一体、何度繰り返されれば気が済むのでしょうか。

しかし、見方を変えると、これは株価の変動を促して利ザヤを狙う短期投機筋の仕掛けかもしれません。15日の前場の様に、株価がピタッと動かない局面は、短期筋が最も嫌うところです。16日以降も、フライ・フィッシングの毛鉤(毛針)に飛びつかないよう、個人投資家は注意しなければならないでしょう。そんな疑似餌は、余裕を持って見送りたいものです。

日銀金融政策決定会合後の黒田日銀総裁の会見終了後からは、円高方向に振れているのが気になります。16日は、為替敏感株の動きに注意が必要になると思われます。こうした点も踏まえ、16日は、15日に下げが目立った電子部品株の一角、FA関連株、不動産株の反発に注目しましょう。また、15日にも動きがあった小売株は、2月決算期の会社を中心に様々な思惑が出て来る可能性があります。ここも要注目です。

【2016年3月15日 投信1編集部】

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LIMO編集部