離婚理由としてよく耳にする「性格の不一致」。裁判所が公表している司法統計(※1)でも、裁判に発展した理由として最多となっています。「性格」の中には、価値観や金銭感覚、生活習慣の違いなども含まれ、最も離婚件数が多い世代は30代(※2)となっています。
30代は一般的に子育て・教育・共働きなど、人生の現実に直面する世代でもあるでしょう。家計や生活時間がタイトになると、価値観や金銭感覚の差も表面化しやすく、夫婦間の溝も深まりやすいのかもしれません。
夫婦喧嘩の原因
では、離婚につながる夫婦喧嘩はどのような原因が多いのでしょうか。ゲンナイ製薬㈱が実施した「夫婦げんかに関するアンケート調査」の結果によると、トップ3は以下のようになっています。
【夫が感じている夫婦げんかの原因】
1位・・・家事分担・やり方(25.9%)
2位・・・伝えてある内容を忘れる(14.1%)
同2位・・・連絡がない、遅い(14.1%)
【妻が感じている夫婦げんかの原因】
1位・・・家事分担・やり方(27.4%)
2位・・・伝えてある内容を忘れる(19.9%)
3位・・・連絡がない、遅い(12.6%)
驚くのは結果的に夫婦ともほぼ同じ内容となっている点です。「その他」の項目として「話を聞いてくれない」「返事がない」「態度に不満がある」など、夫婦間のやりとりに関するものが多く、男女とも結局は同じようなところに不満を感じているようです。
対策法:けんかになったら争点を整理する
夫婦喧嘩になりやすい「家事問題」。夫にも手伝ってほしい、妻にしっかり家事をしてほしいなど、両者の意見が食い違うことも珍しくないでしょう。
うちは言い合いばかり…そう感じるときは、「話し合うべき優先課題」を意識してみます。例えば、最初は「もっと家事に協力して」「忙しいから無理だ」という話だったのに、いつの間にか「こっちが正しい」「あなたが悪い」の言い争いになってしまうことがあります。
論点がずれていると感じたら、話し合いを一度ストップしましょう。落ち着いてみると、「向こうの主張も理解できる」と気づきやすくなります。