歴史的な金利上昇局面を背景に、国債や社債などの「債券投資」への注目が高まっています。2026年5月18日には、国内の長期金利(10年債利回り)が一時2.8%に達し、約29年半ぶりの高水準を記録しました。
こうしたなか、個人投資家にとっても債券は有力な運用選択肢の一つになっています。「国債の安心感は捨てがたいけれど、金利が上昇基調の今、もう少し手ごたえのある利回りが欲しい」と考える向きにとって、「社債」は格好の投資対象と言えるでしょう。
発行コストが上昇している一方で、投資家需要は旺盛です。こうした機会を捉えて、NECグループの金融・リース中核を担うNECキャピタルソリューションが初めて個人向け社債を発行します。
同社はこれまで機関投資家向けに定期的な社債発行を行っていましたが、「本社債を機に、幅広い投資家の皆様に当社事業へのご理解を深めていただくととも に、次世代循環型社会の創出にご賛同いただきたいとの思いから、本社債の発行に至りました」(プレスリリース)と説明しています。
本記事では、発行条件や先行銘柄との利回り差などをくわしく見ていきます。
1. 「社債」とは?NISAの「対象外」ってホント?
今回の発行体であるNECキャピタルソリューションは、官公庁や企業向けリース、割賦販売等を主軸とするNECグループの主要企業です。
同社が発行する「社債」とは、投資家が企業(発行体)に対して一定期間資金を貸し付ける、いわば「借用証書」であり、定期的な「利息」の受け取りと満期時の「元本返還」を目的とした金融商品です。
一般的に株式などに比べて安全性が高いとされる社債ですが、それでもリスクや、個人向け国債とは異なる注意点があります。
投資を検討するにあたっては、特に以下の点を確認してください。
- 買付単位と流動性:個人向け国債は1万円から購入可能ですが、NECキャピタル債は10万円以上、10万円単位です。また、中途売却時には市場価格での取引となるため、元本を割り込む可能性がある点に注意が必要です
- 資金の固定期間:4年という期間、このお金を使わずに置いておけるかを確認してください。社債は原則として「満期まで保有する資金」で運用するのが基本です
- 発行体リスク:NECキャピタルソリューションは格付投資情報センター(R&I)と日本格付研究所(JCR)という格付け会社から「シングルAクラス」を取得し、しっかりした信用力をつ企業です。とはいえ、国債(日本政府)に比べれば信用リスクは存在します。特定の1社に資産を集中させず、ポートフォリオの一部として検討することが重要です
1.1 債券投資はNISAの「対象外」!
投資信託や株式と異なり、社債の直接保有はNISAの非課税枠を利用できません。
受け取る利子には、一律20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。
一見魅力的な利率に映っても、税金がかかることを念頭に置き、必ず税引き後の利率も確認してください。