春から秋にかけて、庭や玄関先、ベランダなどのガーデニング空間をパッと華やかに彩ってくれる「ペチュニア」。成長が早く、次々とたくさんの花を咲かせてくれる姿に、毎日元気をもらえそうな定番花のひとつです。
園芸店には色とりどりの苗が並び、今がまさに植えどきという、ベストシーズンです。
ペチュニアは、長く花を咲かせて楽しむことができる反面、植え付けして時間が経つとたくさん花を楽しんでいるうちに、だんだんと勢いよく伸びた茎が乱れてきたりして、「このままで大丈夫かな?」と心配になることも。
そこで今回は、ペチュニアを秋まで長く、そして「こんもり」と咲かせるために欠かせない「切り戻し」と、切った部分を利用して予備の株を作れる「挿し芽」について、実際の作業写真とともにレポートしていきます!
※本記事で紹介する商品情報などは執筆時点(2026年5月7日)のものです。
※開花時期や生育スピードは、お住まいの地域や育てている環境によって異なりますので、ご注意ください。
※挿し芽や挿し木で増殖して、品種登録された植物を他人に譲渡したり、販売したりすることは、種苗法で禁止されています。あくまで自分で楽しむという目的に限定して挿し芽を楽しんでくださいね。
1. ペチュニア栽培で知っておきたい「きほんの3か条」
まずは、ペチュニアの花を長く楽しむために知っておきたい基本を確認しましょう。
夏の定番花、ペチュニア1/12
paitoon Meetee/shutterstock.com
1.1 置き場所は〈日当たりのいいスペース〉がベスト
ペチュニアは、日照不足になると、茎がひょろひょろと間延びしたり、花つきも悪くなったりしてしまいます。
可能な範囲で、長く日の当たるスペースを置き場所に選ぶのがおすすめです。
とはいえ、もちろん真夏の強烈な西日は強すぎるので避けて、午後からは日陰になるような場所が安心です。
また、長雨も苦手なので、梅雨時は雨の当たらない風通しのよい軒下などのスペースに移動させてくださいね。
1.2 水やりは「メリハリ」をつけて、土が乾いてから「たっぷり」と!
ペチュニアは、常に土が湿っている状態を嫌います。そのため、水やりは土の表面が白っぽく乾いたのを確認してから、鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えます。
この「メリハリ」をつけることで、丈夫な根を育ててくれます。また、花や葉に直接水がかからないよう、株元にそっとあげるようにしてくださいね。
1.3 定期的な「肥料」が、たくさんの花を咲かせ続けるカギ
ペチュニアが春から秋まで長期間にわたり、たくさんの花を咲かせ続けるには、エネルギー源となる肥料がかかせません。液体肥料や固形肥料を定期的に適量与えることが、長くたくさんの花を咲かせるカギです。
肥料については、パッケージに記載されている量や頻度を守って与えるようにしてくださいね。
2. ペチュニアを「こんもり」と咲かせたい!株が乱れるのを防ぐコツ
ペチュニアを育てる際、茎が伸びすぎて株元に葉も花もなくてスカスカになったり、茎の先にしか花が咲かずだらんと垂れ下がったりするなど、「株が乱れてしまった」という経験がある方もいるのではないでしょうか。
冬越しして2年目を迎え、株が乱れたペチュニアの花2/12
LIMOガーデニング部撮影
2.1 株の乱れを防ぐ対策
ペチュニアが大きく乱れるのを防ぐ対策は、シンプルですが次の2つがあります。
〈対策 1〉鉢の向きを定期的に変える
植物は太陽の方向に向かって伸びる性質があります。どの方向からも日が当たるように、数日に1回を目安にペチュニアの鉢をクルッと回してあげることで、偏って伸びるのを防ぐことができます。
〈対策 2〉伸びすぎる前に「こまめに」切る
少し伸びてきて、バランスがくずれそうだなと感じたら、こまめにカットして(軽い摘心)してあげると、飛び出して伸びすぎたりせず、カットしたところから脇芽が出て常にこんもりとした形を保ちやすくなります。
3. 〈実践レポート その1〉株姿が乱れた「冬越しペチュニア」を切り戻しました
株が乱れないように対策をしていても、ペチュニアは成長が早いこともあり、気がついたときには乱れてしまっていた、ということもあります。そんなときは、「切り戻し」をしてリフレッシュさせましょう。
今回は、株姿が大きく乱れてしまったペチュニアを実際に切り戻ししてみましたので、レポートしていきますね。
3.1 昨年購入して夏越し・冬越ししたペチュニアをバッサリ切り戻し
ペチュニアの切り戻し、黄色いラインを目安にカットしていきます3/12
LIMOガーデニング部撮影
昨年2025年に購入し、ベランダで無事に夏越し・冬越しをした八重咲きのペチュニアですが、ほったらかしていたら、どんどん株姿が乱れていってしまいました。
4月下旬にも、手前の部分があまりに伸びていたのでカットしたのですが、5月に入って成長スピードが速くなったこともあり、さらに乱れるという結果に。
つぼみがたくさんついていると、ついついためらってしまいそうになりますが、今回は、バッサリ切り戻しを実行することにしました。
バッサリ切り戻したペチュニア4/12
LIMOガーデニング部撮影
カットする位置を決めるときは、残す葉の付け根にある小さな「わき芽」の少し上で切ることで、わき芽が株に残るように注意してカットしました。まったく葉が残っていない状態まで切り詰めてしまうと、株へのダメージが大きく枯れる原因になってしまうこともありますので注意してくださいね。
この春に苗を買ったばかりの場合は、ここまで短く切り戻しする必要はありません。先に紹介したように、株姿が乱れないようにすることを意識して、鉢のフチからはみ出している部分を、鉢の丸みに沿ってサクサクと丸くカットするだけでOKですよ。
また、ハサミから病気などに感染しないように、使う前に市販の消毒スプレーやアルコールで消毒するなどして、清潔な状態にしておいてくださいね。
4. 〈実践レポート2〉切った茎で「挿し芽(夏の予備株)」を作りました!
今回の切り戻しでバッサリとカットしたペチュニアの元気な茎は、「挿し芽」にして増やすことにしました。
「挿し芽」にして育てておくと、万が一、親株が夏の暑さや蒸れでダメになってしまったときの「予備の株」として花をつなぐことができます。加えて5月~6月はペチュニアの成長期ということもあり「挿し芽」のベストシーズンです。実際にプランターに植え付けするまでのようすを紹介していきますね。
4.1 カットした部分を整えて、挿し芽にします
カットしたペチュニアの茎で挿し穂をつくります5/12
LIMOガーデニング部撮影
2~3節ごとになるように切ったうえで、花やつぼみ、下のほうの葉を取り除きます。水に1時間ほどつけてしっかり吸水させたら、「挿し芽用の土」に挿し、直射日光の当たらない明るい日陰で管理しました。
4.2 挿し芽してから約2週間後、大きく育って、根もしっかり成長していました
6/12
LIMOガーデニング部撮影
ポットに植え付けていたペチュニアの挿し芽は、どんどん葉が出てきて大きく育ってきました。
ペチュニアの挿し芽の根7/12
LIMOガーデニング部撮影
約3週間後くらいに、ポットから出してみたところ、しっかり根が出ていたので、ハンギング鉢に植え付けしました。
4.3 植え付けから約1か月後、すでに新しいつぼみができています
挿し芽から約1か月半後のペチュニア8/12
LIMOガーデニング部撮影
ハンギング鉢に植え付けてから、さらに約1か月後、さらに葉が増えて、つぼみがついています。これから、どんどん花を咲かせてくれるのが楽しみです。
5. ひと手間かけて、ペチュニアのたくさんの花を長く楽しむ!
八重咲きのペチュニア

LIMOガーデニング部撮影
今回は、ペチュニアを秋まで長く楽しむための「基本のお世話」と「乱れを防ぐコツ」、そして実際に「切り戻し」と「挿し芽」をした様子をレポートしました。
これから本格的なシーズンを迎えるペチュニア。株のようすを見ながら、切り戻しや挿し芽に挑戦して、1つの苗でさらにガーデニングを楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
挿し芽や挿し木で増殖して、品種登録された植物を他人に譲渡したり、販売したりすることは、種苗法で禁止されています。あくまで自分で楽しむという目的に限定して楽しんでください。
6. 【ガーデニング豆知識】日なた、日陰、半日陰、明るい日陰とは?
日なた・日陰・半日陰・明るい日陰の違い9/12
出所:LIMO編集部作成
さいごに「日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違い」も整理しておきましょう。
- 日なた:1日中よく日光が当たる場所。または、日陰になる時間が1日2~3時間程度。
- 半日陰:半日程度(1日3~6時間程度)日が当たる場所。または、日なたの木の下など、木漏れ日がさす場所。
- 明るい日陰:1日を通して直射日光はほとんど当たらないが、外壁や窓などの反射光で、ある程度の明るさがある場所。または、1日1~2時間程度日が当たる場所。
- 日陰:1日を通して日光がほとんど当たらない場所。
「日陰で育つ」と言われている植物の多くは「半日陰」や「明るい日陰」を好みます。完全な「日陰」で生育できる植物もありますが、そのような場所では花つきや葉色が悪くなりがちです。
可能であれば、少しでも明るい場所や、1日1~2時間でも日光が当たる場所を選んで植え付けると、育てやすくなりますよ。
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