多くの自治体で4月から6月頃に届くのが固定資産税の納税通知書。
現在、すでに通知が到着している人も多いのではないでしょうか。
SNSでは
「固定資産税払ったけどマジで高くて死にそう」
「先輩の家は長期優良住宅で5年間半額だった。 6年目からドカンと倍になった」
など、固定資産税に対する不満の声や、固定資産税の期間限定優遇措置に対するコメントが散見されます。
本記事では私たちの生活に身近である「固定資産税」について、総務省の公式資料をもとに詳しく紹介します。
※投稿の画像は【写真】をご参照ください。
1. 【固定資産税】日本全国の固定資産税の税収は「9兆8073億円」
最新の2023(令和5)年度のデータによると、日本全国の固定資産税の税収は、9兆8073億円にものぼります。
これは2023年度の市町村税収(23兆7144億円)の約41%にあたる金額です。
ここから、固定資産税に関する情報をお伝えしていきます。
1.1 固定資産税を納めている人数
2023年度は、土地の所有者として約4167万人、家屋の所有者として約4255万人が納税しています。
1.2 固定資産税の使い道
固定資産税は、使い道が限定されていない「普通税」という種類に分類され、以下のような日々の生活に欠かせない行政サービスや公共施設のために100%使われています。
- 毎日使うインフラの整備: 道路、橋、信号、川の護岸工事など
- 子どもの教育や憩いの場: 小中学校の建設・維持、公園の管理
- 安心を支える福祉: 介護、高齢者福祉、障がい者福祉などの行政サービス
自分が住む街の安全・快適さ、そして大切な資産(マイホーム)の周辺環境を守るために利用されているといえるでしょう。
1.3 固定資産税の計算方法
「固定資産税の金額」を算出する基本の式は以下の通りです。
【 課税標準額(税金の基準となる資産の価値) × 税率(原則1.4%) = 固定資産税額 】
例えば、税金の基準となる価値(課税標準額)が2000万円と評価されたマイホームの場合、計算は以下のようになります。
2000万円 × 1.4% = 年間 28万円
なお、「土地や建物の価値」は、総務省が定めた「固定資産評価基準」に基づき、市町村長が3年に一度、適正な時価(正常な取引価格)を評価して見直しています。
土地(宅地)については、国が発表する「地価公示価格」などの7割を目途に計算されているため、実際の売買価格よりも少し低めに設定されています。
次では固定資産税の「特例」「減額措置」について説明します。
2. 固定資産税の減額措置、特例措置
住宅やマンションなど、居住できる建物の敷地を「住宅用地」といいますが、住宅用地は、税負担を特に軽減する必要があるため、その面積によって特例措置が講じられます(住宅用地特例)。
- 200平米以下の住宅用地は、課税標準額が価格の6分の1に軽減
- 200平米を超える住宅用地は、超えた部分の課税標準額が価格の3分の1に
また、新築住宅にかかる期間限定の減税(新築住宅特例)もあります。
- 一般の戸建て住宅: 新築から3年度分、建物の税金が半分
- 3階建て以上の耐火構造住宅(マンションなど): 新築から5年度分、建物の税金が半分
- 長期優良住宅の場合: 戸建てなら5年度分、マンションなら7年度分建物の税金が半分
なお、この減額措置は5年間延長され、2031年3月31日まで利用できるようになりました。(床面積120平米までの居住部分が対象)。
今回の延長にあたり、単に期間が延びただけでなく、実態に合わせていくつか重要な要件の見直しも行われました。
①適用の期限::2026年3月31日 ⇒ 2031年3月31日まで(5年間延長)
②床面積要件の変更:
- 改正前:50平米以上 280平米以下
- 改正後:40平米以上 240平米以下
下限が40平米に引き下げられたことで、コンパクトハウスやマンションでも適用しやすくなった一方、上限が240平米に縮小されています。
3. 固定資産税は地方の貴重な財源
いかがでしたでしょうか。
固定資産税は、道路や学校になり、お年寄りを支える福祉サービスなど、自分や家族の生活を守るために使われています。
さらに、一見高く見える税金も、私たちが住む家や土地には「6分の1」や「半分」といった、非常に手厚い優遇措置がすでに適用されています。
そのため、新築から数年が経過すると「急に固定資産税が高くなった」と驚く方がいますが、それはこの「半分になる期間」が終了し、本来の税額に戻ったためです。
事前にこの期間を把握して、ライフプランの資金計画に組み込んでおくことが非常に大切です。



