株価の値動きだけでなく、「配当」や「株主優待」を重視して銘柄を選ぶ個人投資家は増えています。
特に通信大手のNTT(9432)は、比較的少額から投資しやすく、dポイントがもらえる株主優待制度でも注目を集めています。
一方で、NTTの株主優待は「株を買えばすぐにもらえる」仕組みではありません。一定期間の継続保有が条件となっているため、「2026年4月に買った場合、実際にdポイントを受け取れるのはいつなのか?」と疑問に感じる人も多いでしょう。
また、NTTは連続増配にも期待が集まる銘柄のひとつで、優待だけでなく配当面を重視する投資家からも関心を集めています。
今回は、NTT(9432)の株主優待制度の内容や、dポイント進呈タイミング、優待対象になるための必要投資額、配当実績などを整理していきます。
1. NTT(9432)の株主優待:dポイント特典の概要
NTTは毎年3月31日を基準日として、その時点で100株以上を保有しており、かつ「保有期間」の条件を満たす株主にdポイントを進呈しています。重要なのは「保有株数」ではなく「保有期間」で進呈額が決まる点です。
- 保有期間2年以上3年未満:1500ポイント
- 保有期間5年以上6年未満:3000ポイント
毎年もらえる制度ではなく、同一の株主番号で、保有期間2年以上3年未満の期間に1回、5年以上6年未満の期間に1回、合計最大4500ポイントが進呈される仕組みです。
dポイントの進呈を受けるには、dアカウントを保有し、対象株主に送付される案内に従ってエントリーサイトで手続きする必要があります。
2. 2026年4月に購入した場合、dポイント進呈はいつ?
保有期間は、株式を購入した後、初めて株主名簿に記載された日から起算されます。株主名簿は、毎年3月・6月・9月・12月末の基準日などに基づいて確認されます。
2026年4月に株式を購入した場合、起算日は「2026年6月の最終営業日」です。これを基準にdポイント進呈の節目を試算すると、次のようになります。
- 2027年3月31日:保有期間9ヵ月(進呈対象外)
- 2028年3月31日:保有期間1年9ヵ月(進呈対象外)
- 2029年3月31日:保有期間2年9ヵ月(初めて進呈対象に該当)→1500ポイント
つまり、2026年4月に購入して保有を続けた場合、最初のdポイント1500ポイントを受け取れるのは2029年(エントリー手続き後、進呈時期は別途お知らせ)です。さらにその後、保有期間が「5年以上6年未満」に該当するタイミングで3000ポイントが進呈されます。
なお、相続や譲渡、貸株サービスの利用、証券会社の変更などにより株主番号が変わると、同一株主番号での保有期間が引き継がれない場合があります。長期保有を前提にする場合は、株主番号が変わる可能性のある手続きに注意しましょう。
3. 【いくら必要?】NTT株主優待の対象になる最低投資額を試算
NTTの最低投資単位(1単元)は100株です。2023年7月の25分割後、NTT株は1株150円前後で推移しており、2026年5月時点では151円程度です。100株の購入に必要な資金は、およそ1万5000円(手数料・税金を除く)となっています。
国内の大型株の中でも、1万円台から投資できる銘柄は限られます。少額から個別株投資を始めたい方にとって、検討しやすい銘柄の一つです。
ただし、株価は市場環境や業績、業界動向によって日々変動します。投資前に最新株価や業績見通しを確認し、自身のリスク許容度に合わせて判断することが大切です。
4. NTTの配当実績
NTT(9432)は、継続的な増配と機動的な自己株式取得を株主還元の基本方針としています。2025年度の年間配当予想は1株当たり5.3円で、実現すれば15期連続の増配となり、2003年度比で10倍以上の水準になります。
2025年3月期の配当性向は43%台です。配当は3月末と9月末を基準日とする年2回の支払いで、2026年5月7日時点の会社予想ベースの配当利回りは約3.5%です。
加えて、2025年5月には2000億円を上限とする自己株式取得を決議しました。配当と自社株買いを組み合わせた積極的な株主還元を展開している点も、NTTの魅力です。
5. 【長期保有がカギ】優待と配当をどう活用するか考えたい
NTT(9432)の株主優待は、100株以上を保有し、同一株主番号で保有期間2年以上3年未満・5年以上6年未満の条件を満たすと、合計最大4500dポイントを受け取れる制度です。
2026年4月に株式を購入した場合、起算日は2026年6月最終営業日となり、最初の1500ポイントが進呈対象となるのは2029年3月31日基準日以降のタイミングとなります。
NTT株は1万円台から投資できる一方、株価変動リスクや優待条件の変更リスクがあります。配当、優待、事業見通しを総合的に確認し、自身のリスク許容度に合うか判断しましょう。
株価や業績には変動リスクもあるため、最新のIR情報や権利確定条件を確認しながら、自分に合った投資スタイルを検討してみてください。
参考資料
柴田 充輝