少子高齢化問題が深刻な日本では、未婚化・晩婚化が進んでいます。では、これからの時代を作る現代の10代男女は結婚についてどう思っているのでしょうか。また、10代で結婚するという選択肢は「あり」なのでしょうか。10代の結婚観や若くして結婚するメリット・デメリットを紹介します。

未婚率の増加に影を落とす雇用・収入の問題

明治安田生活福祉研究所の「人生100年時代の結婚に関する意識と実態」(40~64歳の男女1万2,000人対象)によると、40代~60代の未婚男女が考える未婚率が増えている理由は、1位が「結婚はあくまでも選択肢のひとつであって、結婚を望まない人が増えてきたから」、2位が「社会全体の雇用・収入が良くない」というものでした。

価値観が多様化しており、一昔前に比べると周りの目を気しなくても良い社会になったので、自分の意思で結婚を望まないならば問題ありません。しかしお金に対する不安から家族を作る自信がなかったり、収入が少ないせいで婚活市場からはじき出されてしまうというのは憂慮される側面です。

17〜19歳の調査で「結婚したい」が7割超

そんな中、若い世代は結婚に対してどのような意識を持っているのでしょうか。2018年に日本財団により行われた全国の17歳~19歳男女対象の「18歳意識調査」によると、結婚したい人が74.9%、結婚したくない人は25.1%という結果でした(全国の未婚の17歳~19歳男女800人対象)。

一方、内閣府が平成30年に行った「少子化社会対策に関する意識調査」で、20歳〜49歳の結婚経験がない人を対象に結婚の希望有無を聞いた結果は、結婚したい人74.7%、結婚するつもりはない人25.4%なので、10代と上の世代に大差はありません。

若者の「草食化」「恋愛離れ」がよく取りざたされるので、もっと結婚したくない割合が多いと予想した人が多いのではないでしょうか。しかしこの調査からは、10代も意外と結婚に対してポジティブな考えを持っているということがわかりました。

自分が育った環境が結婚願望に影響を与えている

また、「18歳意識調査」では「自分が育った家庭と同じような家庭を築きたいと思う」という回答が50.6%、「思わない」が49.3%と、ほぼ半々の結果ですが、「自分が育った家庭と同じような家庭を築きたいと思う」と回答した人のうち、「結婚したい」「子どもが欲しい」と回答している人は約9割になっており、自分が育った家庭環境が「結婚したい」という気持ちに影響を与えていることもわかります。

なお、全員を対象に聞いた子ども願望の結果は、「子どもがほしい」78.6%、「子どもはほしくない」21.4%でした。

10代で結婚してしまうのはあり?

今の時代は老後資金の問題や終身雇用の崩壊など将来に対する不安材料が多いので、結婚することを尻込みしてしまうという人も少なくないかもしれません。では逆に、10代で結婚してしまうのはどうでしょうか?