3人の息子たちの子育てを終えた友人がいます。小さなもめ事はあったとしても、3人とも順調に成人し、常々、友人同士でもうらやましがられている存在です。

3番目の息子が中学生になったころからでしょうが、彼女はこんなつぶやきを繰り返すようになりました。

「心残りは、長男のこと。すぐに次男が生まれたせいで、あまり抱いてないのよ。いつでも抱けると思っていたけど、自分の子どもでも無条件に、思いっきり抱きしめてあげられる時期って、本当に短いのよね」

3人とも成人した現在、次男や三男とちがい、長男は心底、甘えるようなところがないような気がするのだと寂しそうです。

スキンシップを見直す

スキンシップは、あまりに言い尽くされ過ぎた観のある言葉です。言い尽くされたがゆえに、忘れられがちでもあるようです。

子だくさんの家は少なくなりましたが、学費捻出に振り回されがちな現在。ついつい後回しにされてしまうスキンシップ。当たり前すぎてはいても、子育ての基本中の基本かもしれません。改めて見直す価値はありそうです。

間宮 書子