4. 上場廃止後の株はどうなる?個人株主が直面する現実
では、もし一般投資家がスクイーズアウトの手続きに応じず、最後まで株を持ち続けた場合、どうなるのでしょうか。
インタビュワーから「東証で売り買いできなくなった株はどうなるのか」と問われると、泉田氏は現実的な厳しさを次のように語りました。
「いわゆる未上場株になるよね。なので売ろうと思うと買う人を探さなきゃいけないっていう状態になるので、見つかれば値段を決めて売るっていうのができるけれども、見つからないとそのまま持っていることになる」
4.1 未上場株を抱えるリスク
上場企業であれば、証券会社のアプリを開いてボタンを押すだけで、その日の市場価格で株を売却できます。しかし、上場廃止となって「未上場株」になると、そうはいきません。
泉田氏が指摘するように、自分で株を買ってくれる人を探し、直接交渉して値段を決め、名義書換の手続きを行う必要があります。
これは一般の個人投資家にとって、極めてハードルが高い作業です。買い手が見つからなければ、事実上「塩漬け」となり、現金化することができなくなってしまいます。
だからこそ、スクイーズアウトの対価設定が重要になります。泉田氏は、投資家が置かれる心理状況についてこう解説します。
「スクイーズアウトっていうのを提案してくれているのであれば買うときに値段を決めてくれているので、この値段払うんで出ていってくださいって言って出ていってもらうと」
つまり、自分で買い手を探すという非現実的な労力をかけるくらいなら、会社側が提示した対価(今回の場合は1株40円)を受け入れて手放す方が、投資家にとっては「1円にもならないよりはマシ」という合理的な選択になり得るということです。
