寒冷地でも本格的な春の訪れを感じる季節。しかし、暖かくなってくると悩まされるのが、元気よく生えてくる「雑草」の存在ではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、土を覆うように広がるグランドカバー植物です。寒さに強い植物を選べば、寒冷地の庭でも植えっぱなしで雑草対策ができ、季節ごとの美しい変化も楽しめますよ。
今回は、秋田県在住の筆者が、寒冷地の日なたの庭で元気に育つグランドカバー植物を6種、参考価格とともにご紹介。地面を覆って雑草の繁殖を防ぎながら庭の景観を美しく保ってくれる、頼もしい多年草たちです。
1. この記事で紹介する「寒冷地の雑草対策におすすめのグランドカバー」6選
写真のシバザクラほか、寒冷地のグランドカバーにおすすめの多年草をご紹介します1/11
Michael C. Gray/shutterstock.com
- シバザクラ
- クリーピングタイム
- タマリュウ
- イベリス・センペルビレンス
- アガパンサス
- ヒメツルニチニチソウ
記事後半では「日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違い」についても、わかりやすくお伝えします。
2. 寒冷地でも植えっぱなしで雑草対策!日なた向きのグランドカバー3選
2.1 シバザクラ
サクラの絨毯が楽しめる「シバザクラ」2/11
piontec/shutterstock.com
春の庭をサクラに似た鮮やかなピンクや白、薄紫の花で彩るシバザクラ。満開の季節には葉を覆うように花が咲き、サクラのじゅうたんのような美しい姿を楽しめます。
雪の下でも葉を落とさず、春先から生えてくる雑草を防いでくれる、丈夫な多年草。降雪が少ない地域でも、冬の土埃や土の乾燥を防ぐ、頼もしいグランドカバーです。
日当たりと水はけの良い場所で、花つきがとてもよくなります。病虫害に強く成長もゆっくりで、あまり手間がかかりません。広がりすぎた場合は、花後に切り戻してください。
※参考価格:150円~400円前後(3号ポット苗)
2.2 クリーピングタイム
爽やかな香りのナチュラル&キュートな植物「クリーピングタイム」3/11
olko1975 /shutterstock.com
地面を這うように広がり、春から初夏にかけて小さなピンクや白の花を咲かせるクリーピングタイム。多少の踏みつけにも耐え、踏んだり葉に触れたりすると、爽やかな香りが広がります。
葉も小ぶりで素朴な愛らしさがあり、玄関アプローチやナチュラルガーデンの小道沿いにおすすめです。料理に使うコモンタイムの仲間ですが、食用には向きません。
湿気に弱いため、風通しと水はけのよい場所に植えましょう。日当たりがよいほど、花つきもよくなります。成長はそれほど早くありませんが、覆いたい範囲を超えて成長したら、年1回程度切り戻しておきましょう。
※参考価格:200円~600円前後(3号ポット苗)
2.3 イベリス センペルヴィレンス
砂糖菓子のような花が愛らしい「イベリス センペルヴィレンス」4/11
Valentina Angelova/shutterstock.com
春に砂糖菓子のような純白の小花を株いっぱいに咲かせるイベリス センペルヴィレンス。こちらも「花のじゅうたん」を楽しめるグランドカバーです。
愛らしい花姿で、ナチュラルガーデンやホワイトガーデンにおすすめ。花壇の前景や斜面の土留めとしても活躍してくれます。
蒸れにはやや弱いため、風通しと水はけのよい日なたに植えてください。覆いたい範囲を超えて成長したら、花後のお手入れ(花がら摘み)と同時期に切り戻しておきましょう。
※参考価格:200円~800円前後(3号ポット苗)
3. 寒冷地でも植えっぱなしで雑草対策!日なた~半日陰のグランドカバー3選
3.1 タマリュウ
スタイリッシュな葉がおしゃれな「タマリュウ」5/11
J.NATAYO/shutterstock.com
濃い緑色の細い葉を密に茂らせるタマリュウ。目立った季節変化はありませんが、寒さに当たっても、雪に埋もれても葉色がほとんど変わらず、積雪が少ない寒冷地でも冬庭を彩ってくれる貴重なグランドカバーです。
シンプルな見た目で、どんな雰囲気のお庭にもなじみます。日なたでも半日陰でも育つため、狭い場所やちょっとした隙間の雑草対策にも使える、適応範囲の広い多年草です。
成長がとてもゆっくりで、ほぼ手入れいらず。初めから密植すれば、植物が地面を覆うまでの草取りもほぼ不要です。広い場所を覆いたい場合は、マット状に育った状態で販売されている「タマリュウマット」を使うと便利です。
※参考価格:50円~200円前後(2.5号ポット苗)、2400円~3000円前後(30×60cmマット)
3.2 アガパンサス(落葉種)
存在感のある爽やかな花「アガパンサス」6/11
Karel Bock/shutterstock.com
初夏にすっと伸びた茎の先に、涼やかな青紫や白の花を咲かせるアガパンサス。シャープな葉が放射状にこんもりと広がり、立体感と雑草対策を兼ねた景観づくりができます。
存在感のある美しい花は、ブルーガーデンやホワイトガーデンのフォーカルポイントにもおすすめです。切り花にして部屋に飾ることもでき、ぱっと目を引く、涼しげでおしゃれなインテリアになりますよ。
日当たりのよい場所から半日陰でよく育ちます。常緑種と落葉種があり、落葉種は寒さに強い寒冷地向きの品種です。常緑種は寒さに弱いため、タグを確認してから購入しましょう。
※参考価格:400円~1000円前後(3号ポット苗)
3.3 ヒメツルニチニチソウ(ビンカ・ミノール)
小ぶりな花と葉がおしゃれな「ヒメツルニチニチソウ」7/11
knelson20/shutterstock.com
ヒメツルニチニチソウは春~初夏に青紫色や白の美しい花が咲く、つる性植物。一般的なツルニチニチソウ(ビンカ・マヨール)よりも寒さに強く、花や葉が小ぶりで、成長もややゆっくりです。
今回ご紹介した植物の中では比較的成長が早いため、広いスペースを早く覆いたい方におすすめ。段差のある場所で、つるを垂らして育てるのもおしゃれです。
日当たりのよい場所から半日陰で、花つきよく元気に育ちます。葉に斑が入る品種は葉焼けしやすいため、日なたには緑葉の品種が適しています。覆いたい範囲を超えて育ってきたら、適宜切り戻しながら管理しましょう。
毒があるため、小さなお子さんやペットが口に入れないよう、注意してください。
※参考価格:300円~800円前後(3号ポット苗)
4. まとめ
寒冷地の日なたの庭におすすめの、手入れが少なく景観づくりに役立つグランドカバー植物をご紹介しました。植物の力で土の表面を覆い隠すことで、雑草の発芽を抑え、草むしりの負担を自然な形で軽減することができます。
どの植物も一度根付けば、毎年美しい花や葉を展開し、庭の表情を豊かにしてくれます。本格的な生育期を迎えるこれからの季節に、お庭の環境に合った植物を取り入れて、ゆとりある心地よいガーデニングライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。
5. 【ガーデニング豆知識】日なた、日陰、半日陰、明るい日陰とは?
日なた・日陰・半日陰・明るい日陰の違い8/11
出所:LIMO編集部作成
さいごに「日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違い」も整理しておきましょう。
- 日なた:1日中よく日光が当たる場所。または、日陰になる時間が1日2~3時間程度。
- 半日陰:半日程度(1日3~6時間程度)日が当たる場所。または、日なたの木の下など、木漏れ日がさす場所。
- 明るい日陰:1日を通して直射日光はほとんど当たらないが、外壁や窓などの反射光で、ある程度の明るさがある場所。または、1日1~2時間程度日が当たる場所。
- 日陰:1日を通して日光がほとんど当たらない場所。
「日陰で育つ」と言われている植物の多くは「半日陰」や「明るい日陰」を好みます。完全な「日陰」で生育できる植物もありますが、そのような場所では花つきや葉色が悪くなりがちです。
日陰に強い植物でも、可能であれば少しでも明るい場所や、1日1~2時間でも日光が当たる場所を選んで植え付けると、育てやすくなりますよ。
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鈴森 真樹