1.2 なぜ若年層は投資余力を失っているのか?「物価高」が家計を圧迫する実情

それでは、なぜ「NISA貧乏」という言葉が、これほど現実味を帯びて語られるのでしょうか。

特に40歳未満の世帯に目を向けると、消費支出は前年と比較して実質で3.6%増加しています。

一方で、手取り収入である可処分所得の伸びは1.1%にとどまっています。

この支出の増加は、生活に余裕が生まれたからではなく、物価高の影響で生活コストそのものが上昇していることが原因と考えられます。

つまり、「投資のためのお金がない」というよりは、「物価高で家計が圧迫される中で、無理をして投資資金を捻出しようとして苦しんでいる」というのが、若年層が直面する厳しい現実なのかもしれません。

2. NISAで利益が出ている人ほど要注意?約4割が悩む「投資資金の捻出」という課題

株式会社400Fが運営する家計診断・相談サービス「オカネコ」が、全国のユーザー382人を対象におこなった「オカネコ 新NISA3年目の利用実態調査」から、利用者の本音を探ってみましょう。

2.1 運用成績は9割以上がプラスという好調な結果

株式会社400F「オカネコ 新NISA3年目の利用実態調査」によると、新NISAが始まってからの運用成績は非常に好調であることがわかります。

新NISA開始(2024年1月)から現在までの、通産の運用成績(損益)を教えてください。4/6

新NISA開始(2024年1月)から現在までの、通産の運用成績(損益)を教えてください。

出所:株式会社400F(フォーハンドレッド・エフ)「オカネコ 新NISA3年目の利用実態調査」

  • 運用成績がプラスになった人:90.2%(そのうち、+20%を超える大きな利益を上げた人は44.9%)
  • 新NISA制度への満足度:93.8%

このように9割を超える人が利益を得ている一方で、「不満」を感じる理由のトップは、運用成績に関するものではありませんでした。

最も多かったのは「投資資金の捻出が苦しい」という回答で、43.8%を占めています。