1. 減収減益の決算発表。それでも株価が急伸する不思議

INPEXの足元の株価は、日本株全体の動きを示すTOPIX(東証株価指数)を大きく上回るパフォーマンスを見せています。

しかし過去のチャートを振り返ると、常に順調だったわけではありません。

泉田氏によると、2018年頃からコロナ禍にかけて、INPEXの株価はTOPIXに対して長期的にアンダーパフォームしていました。

その背景には、世界的な「脱炭素」や「ESG(環境・社会・ガバナンス)」の潮流がありました。化石燃料を扱うINPEXにとって、このトレンドはもろに逆風となっていたのです。

しかし現在、その風向きは変わりつつあります。泉田氏はその理由を次のように分析します。

「世の中クリーンエネルギーだけでは賄えないとか、やっぱりクリーンエネルギーのコスト、発電コストとかも高いっていうのがだんだん分かってきて、化石燃料も必要だねって見直されてきたところもあると思うんです」

こうしたマクロ環境の変化を背景に株価が回復基調にある中、2026年2月12日に発表された2025年12月期の本決算は、意外な数字でした。

実績を見ると、売上収益は2兆113億円(前期比マイナス11.2%)、営業利益は1兆1354億円(同マイナス10.7%)、親会社帰属利益は3938億円(同マイナス7.8%)と、終わった期は「減収減益」となっています。

さらに、同時に発表された2026年12月期の会社予想も、売上収益1兆8930億円(前期比マイナス5.9%)、営業利益9570億円(同マイナス15.7%)、親会社帰属利益3300億円(同マイナス16.2%)と、上から下まで減収減益の計画が示されました。

INPEXの業績推移とFY2026予想1/4

INPEXの業績推移とFY2026予想

出所:INPEX 2025年12月期決算短信を基にイズミダイズム作成

業績の数字だけを見ればパッとしない内容です。それにもかかわらず、なぜ株価は力強く上昇しているのでしょうか。

【動画で解説】減収減益なのになぜ?INPEX株が急伸する背景