2. なぜ1円玉は「作れば作るほど赤字」なのか?

【1円玉の主な材料「アルミニウム」】2/2

【1円玉の主な材料「アルミニウム」】

出所:LIMO公式Instagram

では、なぜ額面以上のコストがかかってしまうのでしょうか。

その最大の理由は、1円玉の材料である「アルミニウム」の価格高騰です。

近年、資源価格の上昇や為替の影響などにより、アルミニウムの調達コストが上がっています。それに加えて、製造するための人件費や機械の稼働費などもかかります。

実は、造幣局は硬貨1枚あたりの具体的な製造コストを公表していません。しかし、国会に提出された質問主意書の中でも「製造コストは約3円と言われている」と取り上げられるなど、額面以上のコストがかかっていることは周知の事実となっているのです。

ここで、参考として他の日本の硬貨の主な素材についても確認しておきましょう。

  • 1円玉:アルミニウム
  • 5円玉:黄銅(銅と亜鉛の合金)
  • 10円玉:青銅(銅、亜鉛、スズの合金)
  • 50円玉・100円玉:白銅(銅とニッケルの合金)
  • 500円玉:ニッケル黄銅、白銅、銅(バイカラー・クラッド貨幣)

硬貨の種類によって様々な金属が使われており、それぞれの金属価格の変動が製造コストに大きく影響を与えます。