「ヒラ社員」と聞くと、「まだ新人なのかな」「出世できなったのかも」と捉えられる傾向があります。思わず「早く出世しなよ」と声をかけたくなる人もいるのではないでしょうか。

しかし、なかには「ヒラ社員のままでいたい」と自ら希望する人もいるようです。出世を望まない人たちには、どのような事情があるのでしょうか。その本音に迫ってみました。

「働き方は人並みで十分」は60%!新入社員の意識調査結果

日本生産性本部と日本経済青年協議会は2019年6月、『平成30年度 新入社員「働くことの意識」調査結果』を発表しました(調査期間は19年3月12日~4月30日、19年度新社会人研修村に参加した企業の新入社員が対象。有効回収数は1644人)。

「人並みで十分」か「人並み以上に働きたいか」との問いに対して、「人並以上」が31.3%、「人並みで十分」が61.6%となりました。「人並み以上」は調査開始以来(1969年)過去最低レベルに低下し、「人並みで十分」は過去最高を記録しました。

また「どのポストまで昇進したいか」との問いに対して、最も多かったのは「どうでもよい」(17.4%)という結果に。「社長」という回答は10.3%となり、過去最低となりました。「役職にはつきたくない」(6.5%)と「どうでもよい」を合わせると、23.9%に達します。

「出世したくない」という考えに隠された本音