4. 公的年金制度に関する「よくある誤解」3つ
続いて、公的年金に関してよく見られる誤解を3点取り上げて整理していきましょう。
4.1 よくある誤解①:年金制度はいずれ破綻する?
日本の公的年金には「マクロ経済スライド」と呼ばれる仕組みが取り入れられています。
これは、少子高齢化の進行や平均寿命の延びを踏まえ、給付水準を自動的に調整する制度です。
このように財政の均衡を保つ仕組みがあらかじめ組み込まれているため、突然年金が支払われなくなるような制度ではありません。
重要なのは「破綻するかどうか」ではなく、どの水準で制度を維持していくかという点です。
4.2 よくある誤解②:将来、年金保険料はもっと上がる?
厚生年金の保険料率は、2017年に18.3%で上限に達しており、制度上はこれ以上際限なく引き上げられる構造にはなっていません。
さらに、女性や高齢者の就業が広がったことで保険料収入が増加し、積立金は想定より上振れする見込みとなっています。
このように、負担だけが一方的に増え続けるわけではない点も押さえておきたいところです。
著者
ファイナンシャルアドバイザー/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
ファイナンシャルアドバイザー。一種外務員資格(証券外務員一種)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)を保有。関西学院大学商学部卒業後、住友生命に入社し生命保険販売業務に携わる。若年層から高齢層までの幅広い世代へ向けた保険の総合的なプランニングを得意とする。また法人に対しても事業承継や退職金、福利厚生等のリスクに備える商品も提供。表彰歴多数。現在は個人向け資産運用のコンサルティング業務を行う。また、専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト「LIMO&ファイナンス」でも執筆を行う。大阪府茨木市出身(2026年7月12日更新)
監修者
マネー編集部年金班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、地方自治体の公務員や生命保険会社等の金融機関にて勤務経験が豊富な編集者が中心となり、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度などをテーマに、丁寧で読者にとってわかりやすい記事の情報発信を行っています。
マネー編集部年金班に所属する編集者は日本生命保険相互会社出身の村岸理美、地方自治体職員出身の太田彩子、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか等のファイナンシャルアドバイザー経験者等で構成されており、表彰歴多数の編集者も複数在籍しており、豊富な金融知識をもとにした記事に定評があります。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。(最新更新日:2025年6月8日)