4月を迎え、新年度がスタートしました。日銀が金融政策の変更を発表したこともあり、変動金利で住宅ローンを組んでいる方の中には、今後の金利の動向を気にされている方も多いのではないでしょうか。
「もし金利が上がったら、毎月の支払額は一体いくら増えるのだろう」という不安は、多くの方が抱えているかもしれません。
金利がいつ、どの程度上昇するのかを正確に予測することは、金融の専門家であっても非常に困難です。
だからこそ、万が一金利が上昇した際に「自分の家計は耐えられるのか」を事前にシミュレーションしておくことが、今、とても重要になっています。
この記事では、ローン残高3000万円で、残りの返済期間が5年から30年のケースを想定し、金利が0.5%から2.0%上昇した場合に月々の返済額がどのくらい増えるのかを具体的に試算します。
1. 固定金利の指標「フラット35」の金利推移をチェック
最初に、固定金利の動向を知る目安となる「フラット35」の金利推移を見ていきましょう。
最低金利・最高金利
- 2019年1月:1.330% 1.960%
- 2020年1月:1.270% 1.940%
- 2021年1月:1.290% 2.060%
- 2022年1月:1.300% 2.210%
- 2023年1月:1.680% 3.270%
- 2024年1月:1.87% 3.37%
- 2025年1月:1.86% 3.57%
- 2026年1月:2.08% 4.74%
- 2026年4月:2.49% 5.02%
グラフからもわかるように、固定金利はすでに上昇トレンドに入っています。
「変動金利が上昇してから固定金利に切り替えよう」と考えていると、その時点では固定金利がさらに上昇しており、選択肢が狭まってしまう可能性も考えられます。
2. 金利上昇シミュレーション:残りの返済期間別に月々の負担増を試算
ここでは、ローン残高3000万円、現在の適用金利を0.5%と仮定し、金利が上昇した場合に月々の返済額がどの程度増えるのかを試算します。
残りの返済期間と、金利が1.0%上昇した場合の月々の返済額の「増額分」は以下の通りです。
- 残り30年:1万3779円(年換算:約16万5000円)
- 残り20年:1万3383円(年換算:約16万円)
- 残り10年:1万3020円(年換算:約15万6000円)
- 残り 5年:1万2916円(年換算:約15万5000円)
例えば、住宅ローンの残高が3000万円で返済期間が30年残っているケースでは、金利が1.0%上昇するだけで、毎月の返済額が1万3779円も増加することになります。
家計への影響は金利上昇だけにとどまりません。特に、以下の「3つの負担」が同時に発生するシナリオを想定しておくことが重要です。
2.1 1. お子様の教育費が増加する時期との重複
お子様がいるご家庭では、高校や大学への進学といった教育費の負担が最も重くなる時期と、金利上昇による返済額の増加が重なるという厳しい状況も想定しておく必要があります。
2.2 2. 住宅ローン控除の期間満了による手取り額の減少
住宅ローン控除の適用期間が終わると、それまであった税金の還付がなくなります。
これにより納める税金が増えるため、実質的に「自由に使えるお金(手取り)」が減少します。
2.3 3. インフレ進行に伴う生活コストの上昇
物価高によって、以前と同じ水準の生活を維持するためだけでも、より多くのお金が必要になっています。
生活費そのものが膨らんでいることも忘れてはなりません。
このような複数の要因が重なる状況も考慮に入れ、金利が上昇しても家計が破綻しないか、今のうちから検討しておくことが大切です。
3. 変動金利から固定金利への切り替えは検討すべきか?
変動金利から固定金利(フラット35など)へ借り換えた場合、当面の月々の返済額は増加するケースがほとんどです。
しかし、この差額を「完済まで金利変動に悩まされないための安心料」と考えることもできるでしょう。
- 精神的な安心感:金利に関するニュースに一喜一憂したり、「もし金利が上がったら」という不安を抱え続けたりする必要がなくなります。
- 将来設計の立てやすさ:返済額が確定するため、将来の教育費や老後資金といったライフプランを、より具体的に計画しやすくなります。
3.1 借り換えを検討した方がよいケース
- 金利のニュースを見るたびに、不安やストレスを感じてしまう方
- 月々の返済額が2万円増えた場合に、家計の貯蓄が難しくなる方
- ローンの返済期間が20年以上残っている方
4. 金利上昇リスクへの備えを
住宅ローンは、数十年にわたる長期の契約です。
「きっと金利は上がらないだろう」といった楽観的な見通しだけで何も対策をしないことが、最大のリスクといえるかもしれません。
まずは本記事で紹介したシミュレーション表を参考に、ご自身のケースで返済額がいくら増える可能性があるのかを確認し、その負担増に家計が耐えられるかを今のうちに見直してみてはいかがでしょうか。
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※当記事は再編集記事です。

