2. 収益を牽引するゲーム事業、「ボラティリティ」のジレンマ
現在のサイバーエージェントにおいて、最も利益を稼ぎ出しているのは「ゲーム事業」です。
第1四半期の決算を見ると、ゲーム事業の売上高は647億円(前年同期比69.2%増)、営業利益はなんと176億円(同427.2%増、約5.3倍)という驚異的な数字を記録しています。
「ウマ娘 プリティーダービー」をはじめとするヒットタイトルが絶好調であることが、全社の大幅増益を牽引している最大の要因です。
「ウマ娘」は巷でも人気が高く、ゲームをきっかけに実際の競馬場へ足を運ぶファンが増えるという「逆輸入」の現象が起きていると紹介されると、泉田氏もその社会的影響力の大きさに感心していました。
しかし、機関投資家として長年市場を見てきた泉田氏は、ゲーム事業が主力の収益源となっている現状に対して、株式市場特有のシビアな見方を提示します。
ゲームというビジネスは「ヒットすれば莫大な利益を生む一方で、外れれば一気に業績が落ち込む」という性質を持っています。
「ゲーム事業は博打のような要素もあるから、ボラティリティが高いっていうのは大前提になる。ボラティリティが高いのは、短期のトレードをする上ではすごくいいんだけど、長期で投資をする人からするとあまり好きじゃないんだよね」
ボラティリティとは、価格や業績の変動率のことです。
長期的に資産を増やしたい投資家は、毎年コツコツと利益を積み上げる安定した企業を好みます。
そのため、いつ業績が急降下するかわからないゲーム事業中心の企業には、高い評価(バリュエーション)がつきにくいというジレンマがあるのです。
