2. 年金が増額改定でも「喜べない」と言われる理由
2026年度の年金は、国民年金が1.9%、厚生年金が2.0%引き上げられていますが、物価上昇を踏まえると、物価高に年金の伸びが追いつかない「実質目減り」の状態といえます。
この要因となっているのが、物価の伸びよりも現役世代の賃金の伸びが低く、年金の改定の基準が賃金の伸び率に合わせて抑えられたことに加え、「マクロ経済スライド」による調整が行われたためです。
「マクロ経済スライド」とは、年金制度を長期的に維持するための仕組みで、物価や賃金の動きを基準にした改定率から、被保険者数の減少や平均寿命の延びを反映した調整分が差し引かれるものです。
物価上昇率は3.2%であったのに対し、年金の改定率は1.9%・2.0%にとどまっており、金額としては増えていても、生活面での負担感は軽減されにくい状況となっています。
また、年金からは税金や社会保険料も差し引かれるため、増額分がそのまま手元に残るわけではありません。
次章では、年金から天引きされる「お金」について詳しく確認していきましょう。
