7. 将来の年金生活に備えるために、今からできること
ここまで見てきたように、厚生年金と国民年金では受給額に大きな違いがあり、現役時代の働き方が老後の生活水準に直接影響することがわかります。
冒頭の調査データでも触れた通り、「物価上昇」などを理由に家計にゆとりがないと感じるシニアは全世代で半数を超えています。単身世帯に至っては、日々の生活費さえまかなうのが難しい層が多数を占めているという厳しい現実が明らかになりました。
食料品などの値上げが続く昨今の状況と、実質的な年金の目減りを考慮すると、公的年金だけでゆとりのある老後生活を送ることは容易ではありません。
新年度が始まったこの機会に、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」でご自身の年金記録を改めて確認し、将来のライフプランをじっくり考えてみてはいかがでしょうか。
まずは将来受け取れる年金見込額を把握し、物価上昇も加味した上で毎月の生活費を予測して、家計が黒字になるか赤字になるかを試算することが第一歩です。
不足額が見えてくれば、老後に向けて必要な貯蓄額を算出し、どのような金融商品を使い、毎月いくら積み立てていくのかといった具体的な対策を立てることができます。
厳しい物価高の時代だからこそ、早い段階から現状を把握し、自助努力による計画的な資産形成を始めることが、安心して老後を迎えるための最大の鍵となるでしょう。
参考資料
- 株式会社帝国データバンク「2026年4月の食品値上げ、2798品目 年内初の値上げラッシュへ 「値上げ」一服に不透明感 年後半にラッシュ再燃の可能性「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2026年4月
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」
マネー編集部年金班