5. 【75歳以上】自分はいくらになる?医療費負担のイメージをつかむ

ここまで見てきたように、後期高齢者医療制度の自己負担割合は「所得区分」によって決まります。ただし、制度の仕組みだけでは、自分がどの区分に当てはまるのかイメージしづらいと感じる方も多いでしょう。

そこでここでは、年金収入の目安や世帯構成ごとに、どの負担割合に該当しやすいのかを整理しまとめます。

5.1 単身世帯の場合の目安

単身世帯では、基本的に本人の年金収入とその他所得の合計によって判定されます。

・年金収入のみでおおむね200万円未満
→ 1割負担となるケースが一般的

・年金収入が200万円以上で、一定の所得水準を満たす
→ 2割負担に該当する可能性

・年金収入やその他所得が高く、課税所得が145万円以上
→ 3割負担(現役並み所得者)に該当

単身の場合は判断基準が比較的シンプルですが、収入が基準ライン付近にある場合は、わずかな増減で負担割合が変わる点に注意が必要です。

5.2 夫婦世帯の場合の目安

夫婦ともに後期高齢者である場合、判定は「世帯合算」で行われます。

・夫婦の年金収入合計が320万円未満
→ 1割負担となるケースが多い

・夫婦合計で320万円以上となる場合
→ 2割負担に該当する可能性

・どちらか一方でも課税所得145万円以上に該当
→ 世帯全体で3割負担となる可能性

夫婦世帯では、一方の収入が高い場合に全体の負担割合が引き上げられる点が大きな特徴です。「自分の年金は少ないから大丈夫」と考えていても、世帯全体で判定されるため、想定より高い負担となるケースもあります。

5.3 負担割合が変わるタイミングにも注意

自己負担割合は固定ではなく、毎年の所得に応じて見直されます。加えて、退職や年金受給額の変化、配偶者との同居・別居など、世帯構成が変わることで区分が変動することもあります。

実際の負担割合は資格確認書やマイナポータルで確認できますが、こうした目安を知っておくことで、将来の医療費の見通しを立てやすくなります。