2. 医療費負担を抑える公的制度

75歳以上になると医療費負担は原則1割となりますが、それでも大きな負担になる可能性は十分にあります。

しかし、公的制度の活用によって医療費の負担を抑えられる場合があるため、制度への理解を深めておくと良いでしょう。

ここでは、高額療養費制度と限度額適用認定証について解説します。

2.1 高額療養費制度

高額療養費制度とは、1ヶ月の医療費の自己負担額が「自己負担限度額」を超えた場合、その超えた部分の払い戻しを受けられる制度のことです。

自己負担限度額は年齢や所得に応じて決められます。

入院や手術などで医療費が高額になっても、高額療養費制度を利用すれば医療費の自己負担が過重になるのを防ぐ仕組みになっています。

原則として申請が必要となるため、忘れずに手続きを行って払い戻しを受けましょう。

なお、入院時の差額ベッド代や食事代、先進医療の技術料など、保険適用外となる費用は高額療養費制度の対象外となるため注意が必要です。

2.2 限度額適用認定証

限度額適用認定証とは、医療機関での医療の支払いが「自己負担限度額」までに抑えられる証明書のことです。

事前に申請を行い、限度額適用認定証の交付を受けていれば、医療機関の窓口での負担を抑えることができます。

先ほどご紹介した高額療養費制度の場合、後から払い戻しを受けられるものの、一時的には高額な医療費を支払わなければなりません。

しかし、あらかじめ限度額適用認定証を申請しておけば一時的な支払いも不要となり、窓口では自己負担限度額までの支払いで済みます。

なお、現在は「マイナ保険証」を利用することで、事前の限度額適用認定証の申請手続きなしで、窓口での支払いを限度額までに抑えることが可能になっています。

急な入院等に備え、マイナ保険証を利用できるようにしておくのも一つの安心材料です。