2. シニア世代「働く・働かない」を分ける4つの要因

シニア世代が、定年後も働くか働かないかを分ける要因として、主に4つが挙げられます。

2.1 経済的な事情

現役時代の年収が高く厚生年金への加入期間が長い場合は、厚生年金受給額が多くなることが多いです。

貯蓄と合わせれば、働かずとも老後の生活費をまかなえる可能性があるでしょう。

しかし、収入が少なかった場合や、自営業や個人事業主などで国民年金のみの受給となる世帯では、十分な年金額が受け取れない可能性があります。

こういった世帯では、生活費を確保するために、定年や65歳以降なども継続して働く必要があるでしょう。

2.2 身体的な事情

退職後も働きたいという意志があっても、身体的な事情により働けないことがあります。

事務職や管理職といった身体的な負担の少ない職種であれば長く働き続けることも可能ですが、肉体労働は定年前後で体力の限界を感じ、あきらめざるを得ないケースも少なくありません。

2.3 勤務先の継続雇用状況

定年後の継続雇用制度の拡充や在職老齢年金制度の緩和も、定年後の仕事事情に影響があります。

高年齢者雇用安定法の改正により、企業に65歳までの雇用確保が義務付けられ、さらに70歳までの就業機会確保が努力義務化されています。

こういった背景により、以前よりも現在の職場で継続して働けるハードルが低くなっています。

また、年金を受給しながら働く場合、在職老齢年金によって支給調整の対象になることがありますが、令和8年4月からは減額基準額が月51万円から65万円に引き上げられます。

これにより、就労で一定の収入があっても年金を全額受け取りやすくなることが、定年後の就労を後押しすると考えられるでしょう。