7. まとめにかえて

今回は、70歳代の貯蓄実態から公的年金の受給額、そして最新の制度改正まで、シニア世代が直面する「お金の現実」を紐解きました。

「平均貯蓄額2416万円」という数字を見ると安心しがちですが、中央値の「1178万円」や「毎月約4万2000円の赤字」という家計調査のリアルな結果を踏まえると、決して予断を許さない状況であることがわかります。年間約51万円の貯蓄が目減りしていく現実は、早めの家計見直しの必要性を強く物語っています。

2025年の法改正によって遺族厚生年金が見直されるなど、制度は時代や家族のあり方に合わせて変化を続けていますが、自分自身で備えを構築する重要性は今後も変わりません。まずはご自身の年金見込額や保有資産の現在地を正しく把握し、何年かけて取り崩していくのか「資産寿命」を可視化することが、漠然とした不安を解消する第一歩です。

さらに、夫婦ふたりの生活から単身世帯(おひとりさま)へ移行した際、遺族年金によって収入がどう変わるのか、生活費はどの程度下がるのかをあらかじめシミュレーションしておくことも、長期的な安心へとつながります。

今回ご紹介したデータを参考に、家計の理想的な収支バランスを改めて検討し、健康なうちの就労や固定費の削減など、ご自身の世帯に合った対策をぜひ前向きに検討してみてくださいね。

参考資料