7. まとめにかえて
今回は、70歳代の貯蓄実態から公的年金の受給額、そして最新の制度改正まで、シニア世代が直面する「お金の現実」を紐解きました。
「平均貯蓄額2416万円」という数字を見ると安心しがちですが、中央値の「1178万円」や「毎月約4万2000円の赤字」という家計調査のリアルな結果を踏まえると、決して予断を許さない状況であることがわかります。年間約51万円の貯蓄が目減りしていく現実は、早めの家計見直しの必要性を強く物語っています。
2025年の法改正によって遺族厚生年金が見直されるなど、制度は時代や家族のあり方に合わせて変化を続けていますが、自分自身で備えを構築する重要性は今後も変わりません。まずはご自身の年金見込額や保有資産の現在地を正しく把握し、何年かけて取り崩していくのか「資産寿命」を可視化することが、漠然とした不安を解消する第一歩です。
さらに、夫婦ふたりの生活から単身世帯(おひとりさま)へ移行した際、遺族年金によって収入がどう変わるのか、生活費はどの程度下がるのかをあらかじめシミュレーションしておくことも、長期的な安心へとつながります。
今回ご紹介したデータを参考に、家計の理想的な収支バランスを改めて検討し、健康なうちの就労や固定費の削減など、ご自身の世帯に合った対策をぜひ前向きに検討してみてくださいね。
参考資料
著者
二種外務員資格(証券外務員二種)記者/編集者/校閲者/
ニ種外務員資格(証券外務員二種)・相続診断士・認知症介助士・終活ガイド資格1級保有。早稲田大学第一文学部史学科卒。学参系編集プロダクションなどで校閲・編集・執筆を経験。人文・社会系一般書籍、中学・高校社会科教材、就職試験問題の制作関連業務で15年以上の経験を持つ。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』において、金融系メディアの編集者兼執筆者として、コンテンツ制作や編集を担当。
総務省「家計調査」・厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査」などの一次資料に基づくデータ記事の執筆に強み。紙媒体での経験に加え、家族の介護を通じて得た知見を生かしながら、「お金とくらし」にまつわる情報を丁寧に発信している。(2026年2月12日更新)
監修者
マネー編集部家計班は、株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、教育資金の計画や家計管理に精通した編集者が中心となり、文部科学省や各自治体などの公開情報等をもとに、奨学金をはじめとする教育資金や各種給付金、家計の見直しなど、読者のくらしに直結する情報をタイムリーにお届けしています。
マネー編集部家計班に所属する編集者は、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやかなどの資産運用アドバイザー経験者等で構成されています。トップセールスで多数の表彰歴を持つ編集者など、表彰歴多数の編集者も複数在籍。各々がFPとして若年層から富裕層までの相談経験があり、家計管理や資産運用、老後資金のアドバイスなど、豊富な経験と知識に基づき読者に正確な記事を届けています。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2026年5月1日)