2. なぜ2割負担が新たに設けられた?
以前まで、後期高齢者医療制度の医療費負担割合は1割または3割の区分しかありませんでした。
しかし2022年10月1日から新たに2割負担の区分が導入されています。
2割負担が設けられたのは、現役世代の負担を軽減しつつ、公的医療保険制度を維持させることが大きな理由です。
日本は超高齢社会に突入しており、高齢者の医療費はどんどん増えています。
しかし高齢者を支える現役世代の人数は減少しており、1人あたりの負担が重くなっています。
こうした状況を改善するため、一定以上の所得がある高齢者に医療費を2割負担してもらう仕組みとなったのです。
2.1 金融所得が医療費負担割合に反映される可能性も
近年、株式や債券などの金融資産からの所得を医療費の負担割合を決める基準所得に反映させるという議論も行われています。
現状、金融所得は確定申告を行わなければ課税所得に含まれず、窓口負担割合を決める基準所得にも反映されません。
金融資産から多額の所得を得ている人であっても、医療費の窓口負担割合が1割で済むようなケースがあるのです。
こうした不公平を解消するために、株式や債券などからの金融所得を含めて医療費の窓口負担を決めるべきであるという議論が行われています。
株式や債券から配当・利子などの所得を得ている方は、特に今後の動向に注目しておくと良いでしょう。
著者
AFP/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1997年生まれ。大学を卒業後、大手証券会社を経てWebライターとして独立。金融・資産運用分野を中心に1000本以上の記事を執筆し、大手銀行系メディアでの実績も持つ。AFP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)などの資格を活かし、専門的な内容を初心者にも分かりやすく伝える記事制作を得意としている。
監修者
マネー編集部社会保障班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに社会保障制度や社会福祉、公的扶助、保険医療などをテーマに関する記事を執筆・編集・公開している。
マネー編集部社会保障班は、地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子など、豊富な経験と知識を有した編集者で構成されている。表彰歴多数の編集者も複数在籍。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務や、国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担った実務経験者も在籍している。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年8月26日)