「日立製作所の年収は実際どれくらいなのか?」「デジタル化を進める日立で働くと、どんな待遇が得られるのか」と気になっていませんか?
日立製作所の最新有価証券報告書によると、平均年間給与は994万9714円と、前期比+3.5%で990万円を超える水準です。ただし、これは連結28万7901人のうち提出会社単体(2万5934人)の数字にすぎません。
本記事では、有価証券報告書のデータをもとに、平均年収が伸びている背景からセグメント別の従業員数、新NISA投資家目線の分析まで最新情報を解説します。
この記事を読めば、日立製作所のリアルな給与水準と事業構造の変化がわかり、就職・転職や株式投資の判断材料にも役立ちます。
- 平均年収994万9714円の実態:提出会社単体(2万5934人)の数字であり、連結28万7901人のうち一部にすぎない。前期比+3.5%で上昇している。
- セグメント再編で変わった人員配置:現在は「デジタルシステム&サービス」を中心とした4分野に再編され、同分野が最大の従業員数を抱えている。
- 選択と集中によるポートフォリオ転換:建設機械や高機能材料、オートモーティブシステムなど非中核事業を順次切り離し、デジタル・エネルギー領域に経営資源を集中させている。
1. 日立製作所の平均年間給与はいくらか
日立製作所(提出会社)の2026年3月31日時点での平均年間給与は994万9714円と、990万円を超えています。
前事業年度からの増減率は+3.5%となっており、増加傾向にあります。従業員の平均年齢は42.2歳となっており40歳を上回っています。平均勤続年数は18.1年となっています。
2. 日立製作所の従業員数は何人か
有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2026年3月31日時点で2万5934名です。単体で2万5000人を超える従業員数がいます。
連結の従業員数は28万7901名。単体では2万5000人台ですが、グローバルで連結となると、28万人を超えています。
連結の主な事業セグメント別の従業員数は以下の通りです。
- デジタルシステム&サービス:10万4835名
- コネクティブインダストリーズ:8万6063名
- エナジー:5万8547名
- モビリティ:2万3912名
- その他:1万1343名
- 全社(本社他):3201名
日立製作所はコングロマリットとして知られ、社会インフラからデジタル、エネルギー分野までをカバーする総合電機メーカーです。
近年は事業ポートフォリオの再編が進み、現在は「デジタルシステム&サービス」「エナジー」「モビリティ」「コネクティブインダストリーズ」の4分野を中心とした体制になっています。
連結での従業員数を見ると、もっとも人数が多いのが「デジタルシステム&サービス」セグメントとなっており、同社が注力するデジタル関連事業の存在感がうかがえます。
3. まとめにかえて
年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。
ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。
3.1 【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について
平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人員です。
3.2 【ご参考】有価証券報告書とは
有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料」であり、「株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられている」とされています。
4. 本記事の監修を終えて:新NISAで資産運用を行う元FP会社職員の監修者コメント
有価証券報告書に示された「平均年間給与994万9714円」という数字はインパクトがありますが、ファイナンシャルプランニング(FP)の視点から見ると、この数値が提出会社である日立製作所単体(従業員2万5934名)のものである点に注意が必要です。
連結従業員数は28万7901名にのぼり、単体はそのうちの1割にも満たない規模です。実際に日立グループへの就職・転職を検討する場合、配属先が本体機能を担う持株的なポジションなのか、それとも製造や保守サービスを担うグループ会社なのかによって、給与水準や福利厚生は大きく異なり得ます。
ライフプランニングを行う際は、公表されている平均値をそのまま自分の生涯年収の見込みに当てはめるのではなく、実際に配属される可能性が高い事業会社の給与体系まで確認したうえでシミュレーションすることをおすすめします。また、前事業年度比+3.5%という伸び率は、近年の物価上昇や春季労使交渉(春闘)の流れを反映したものと考えられ、家計の収入見通しを立てるうえでも参考になる数値です。
一方、投資家目線で見ると、2018年時点では「情報・通信システム」「社会・産業システム」など8つに分かれていたセグメントが、現在は「デジタルシステム&サービス」「エナジー」「モビリティ」「コネクティブインダストリーズ」の4分野へと大きく再編されている点が目を引きます。
建設機械や高機能材料、オートモーティブシステムといった事業を切り離し、デジタルとエネルギーに経営資源を集中させる「選択と集中」戦略が進められてきた結果であり、従業員数でも「デジタルシステム&サービス」が最大セグメントとなっていることから、成長領域への人的資源のシフトがうかがえます。
新NISAを活用して長期の資産形成を行う際には、こうした事業構成の変化が将来の収益構造にどう影響するかを見極めることが重要です。単に知名度や過去の実績だけで銘柄を選ぶのではなく、セグメント別の従業員数や売上構成の推移を追うことで、企業がどの分野に経営資源を賭けているのかを読み解く手がかりになるはずです。
加えて、事業再編の過程では一時的に利益率が振れることもあるため、四半期ごとの業績や配当方針もあわせて確認しながら、長期的な視点で投資判断を行うことが望ましいでしょう。
給与データの裏にある事業構造の変化は、就職・転職の判断材料であると同時に、投資先を選ぶ上でも見逃せない視点だと言えます。
参考資料
マネー編集部年収班


