4. 令和の老後資金問題、最低限「2370万円」は目標に
最新データに基づいて算出した「夫婦世帯」の合計必要額は以下のようになります。
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生活費の不足分(30年分):約1528万円 -
介護費用(1人分):約542万円 -
緊急予備資金:300万円 - → 合計 : 約2370万円
今回の試算では、夫婦のうち一人が介護を必要とした場合を想定していますが、将来的に二人とも介護が必要になれば、負担はさらに数百万単位で膨らみます。2370万円という数字は、あくまで「最低ライン」の備えとして捉えるのが賢明です。
ここまで、2025年の最新家計調査をもとに「令和の老後資金問題」の実態を解説しました。
最新の試算では、夫婦で約2370万円という、かつての2000万円を上回る結果となりました。「そんなに準備できないよ」と溜息をつきたくなるかもしれませんが、大切なのはこの数字を「自分事」として捉え、早めに現状を把握することです。物価高や介護リスクは避けられませんが、今の家計を見直したり、新NISAを活用したりと、取れる対策は必ずあります。4月の新年度、まずはご自身のシミュレーションから始めて、安心できる未来への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)ー平成29年(2017年)平均速報結果の概要―」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」
- 金融庁「金融審議会「市場ワーキング・グループ」報告書の公表について」」
- 衆議院「第198回国会/質問の一覧・令和元年六月六日提出/質問第二一〇号」
- 衆議院「第198回国会/質問の一覧・令和元年六月十八日受領/答弁第二一〇号」
- 生命保険文化センター「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」
橋本 優理