2. 50歳代が一括投資を選ぶ際の2つの注意点
シミュレーション結果が示すように、一括投資は大きなリターンが期待できる一方で、下落局面での損失も大きくなるという特徴があります。
もし1000万円の一括投資を検討するなら、以下の2点に注意することが大切です。
2.1 注意点1:「銘柄の分散」でリスクを管理する
50歳代の資産運用戦略として、特定の1銘柄や1つの国(例えば米国のみ)に全資産を集中させるのは、リスクが非常に高いといえるでしょう。
「1つの資産が値下がりしても、他の資産でカバーする」という分散の仕組みを構築することが大切です。
例えば、1本で数千社に投資できる全世界株式ファンドを選ぶ場合でも、株式市場が下落した際に値上がりする傾向のある「債券」や「ゴールド(金)」といった異なる値動きをする資産を組み合わせるのが有効です。
このように、投資先を分散させて「全滅しない仕組み」をあらかじめ作っておくことが鉄則です。
2.2 注意点2:損失額を「円」で具体的にイメージする
例えば、「10%の下落」という数字を、実際の「円」の金額に置き換えて想像してみることが重要です。
1000万円を一括投資していれば、10%の下落で資産は「100万円」減少します。
これが10万円の投資であれば、10%の減少でも▲1万円です。精神的なダメージの大きさがまったく違うのではないでしょうか。
もし「30%の暴落」が発生すれば、1000万円の投資は一気に300万円の含み損を抱えることになります。20年、30年と長期で運用できるなら、心のゆとりを持って相場の回復を待てるかもしれませんが、「5年後の65歳で解約する予定なのに…」という状況では、一括投資を後悔することになりかねません。
「最悪の場合、いくらの損失が出るのか」を具体的にイメージすることが、一括投資に踏み切る前に必ず確認すべき最も重要なポイントです。