子どもには、いろんなことを学んで成長してほしいもの。そのためにも、習い事や塾に通わせたいと考えている方も多いのではないでしょうか。「できるだけ多くのことを学んでほしい」という期待があり、「子どもの可能性を広げてあげたい」という希望もあると思います。
あるいは、親自身が子どものころ学びたかった習い事を自分の子に学ばせてあげたいという方もいるでしょう。子どもの頃に習っていたら人生が変わっていたのにと、親自身が後悔しているケースもありそうです。
子どもへの希望や期待はたくさんあると思いますが、全部を実現するのはとても難しいもの。膨大な時間が必要ですし、教育費のことも考えなくてはなりません。お子さんが習い事を掛け持ちしているご家庭も多いと思いますが、内容が本人の気持ちとぴったり合ってこそ、はじめて身につくものではないでしょうか。
習い事に対する気持ち
お子さんによっては、習い事の日がすごく憂うつだという話もあります。本人としてはつらくても、親の気持ちを考えると辞めたいとは言いだせない…そういうケースもあるようです。
嫌なことを継続して「我慢」しているとき、子どもの気持ちはどこにあるのでしょうか。
大人ならば、人生の困難を通して成長できるケースもあるかもしれません。しかし、子どもは心身ともに成長途中にあります。真の意味で子どもが成長できるのは、安定した環境で、安らかな気持ちで、好きなことに「集中」しているときなのです。今取り組んでいる習い事や塾が本人の気持ちに沿っているかどうか、親としてしっかり向き合う時間を忘れないようにしましょう。
教育費の中でも「あなどれない」子ども支出
習い事や塾代を含め、子どもを育てるには多くの教育費が必要になります。大学入学の時点だけでなく、学費や塾以外の支出も忘れないようにしましょう。小中高校に入ると、授業料や教科書・学用品費、制服費のほかに、食費(給食費)、PTA会費、修学旅行費、そして通学定期代や自転車などの購入も必要となってきます。
学校以外での活動費としては、塾・家庭教師費用はもちろんのこと、部活動関連の費用も多くなり、成長とともに友人同士の外出も増えますので、お小遣いを含む費用も急増してきます。
純粋な学費の部分だけでも、私立幼稚園でかかる費用は公立の2.1倍、小学校では4.7倍、中学校では2.8倍、高校では2.3倍、大学では2倍の差があります。幼少期から学習に集中する習慣も大切ですが、進学校を目指して塾等にお金をかけすぎていると、成長につれて膨らんでいく子ども専用の支出に対応できなくなる可能性もあるのです。