3. 国債選びの重要ポイント「中途換金」のリスクと対策を解説

金利の高さだけで金融商品を選んでしまうのは避けたいところです。

特に国債は種類によって商品性が異なり、満期を迎える前に現金化する必要が生じた場合の取り扱いルールに大きな違いがあるため、注意が必要です。

3.1 新窓販国債の場合:市場価格での「売却」

  • 仕組み:金融市場において、その時点での市場価格で売却することになります。
  • リスク:購入したときよりも市場金利が上昇している局面では、債券の価格は下落する傾向にあります。そのようなタイミングで売却すると、購入金額を下回る「元本割れ」が生じる可能性があります。
  • メリット:発行された後であれば、原則としていつでも市場価格で売却でき、すぐに現金化できるという柔軟性があります。

3.2 個人向け国債の場合:国による「買い取り」

  • 仕組み:発行から1年が経過すれば、国が額面金額で買い取ってくれます。
  • リスク:中途換金する際には、直近2回分の利子に相当する金額(税引前)×0.79685が「中途換金調整額」として差し引かれる点に注意が必要です。
  • メリット:市場金利の動向に影響されず、常に「額面」で換金できるため、元本割れのリスクがないことが最大の利点です。

4. まとめ:お金の役割に応じた資産運用の考え方

資産運用を考える上で最も重要なことは、単に利回りの高さを追求するのではなく、その資金がどのような「役割」を持つのかをはっきりさせることです。

例えば、20年後、30年後の老後資金のように長期で運用できるお金であれば、国債や定期預金に加えて、インフレへの備えやより大きなリターンを期待できる投資信託なども選択肢となるでしょう。

一方で、「数年後の自動車購入費用」や「住宅ローンの繰り上げ返済資金」など、使い道と時期が決まっている資金の場合は、元本割れのリスクがない定期預金や、満期が短い国債などが適しているといえます。

このように、お金の目的や性格に合わせて、最適な置き場所を選ぶことが賢明な資産運用の第一歩です。

※再編集記事です。

参考資料

和田 直子