医療費・社会保険料の負担を減らす制度

高額療養費制度

高額療養費制度とは、医療費の自己負担が高額になった場合に、家計の負担を軽減するための制度です。1か月に支払った医療費が年齢や所得に応じた自己負担限度額を超えた場合、その超えた分が払い戻されます。

例えば70歳未満の一般所得世帯(報酬月額27万円~51万5000円未満)では、月の自己負担上限は8万100円+(医療費-26万7000円)×1%が目安となります。

高額療養費制度について7/11

高額療養費制度について

出所:協会けんぽ「高額療養費」

国民年金保険料の免除・納付猶予

保険料免除制度
本人、世帯主、配偶者の前年(1月から6月までに申請する場合は前々年)の所得が一定額以下である場合や、失業などにより保険料の納付が経済的に困難な場合に利用できる制度です。申請書を提出し承認されると、保険料の納付が全額、4分の3、半額、4分の1のいずれかで免除されます。

保険料納付猶予制度
20歳以上50歳未満の方で、本人と配偶者の前年(1月から6月までに申請する場合は前々年)の所得が一定額以下である場合に利用できる制度です。申請書を提出し承認されると、保険料の納付が猶予されます。

国民健康年金保険の免除・納付猶予について8/11

国民年金保険の免除・納付猶予について

出所:日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」

国民健康保険料の軽減

国民健康保険料については、所得が法令で定める基準を下回る世帯に対し、被保険者均等割や平等割といった応益割の額を、所得に応じて7割、5割、または2割減額する制度が設けられています。目安として3人世帯の場合、減額割合は以下の通りとなります。

  • 年収98万円以下:7割軽減
  • 年収197万円以下:5割軽減
  • 年収302万円以下:2割軽減

国民健康保険料・保険税の軽減について9/11

国民年金保険料・保険税の軽減について

出所:厚生労働省「国民健康保険の保険料・保険税について」

苛原 寛
医療や社会保険に関する制度は、「事前の備え」と「正しい知識」が手元に残るお金を大きく左右します。
たとえば高額療養費制度を利用する際、あらかじめ「限度額適用認定証」を申請・取得しておけば、病院の窓口での支払いを最初から自己負担上限額までに抑えられ、一時的なまとまった出費を防げます。
また、年金保険料の支払いが難しい時期があっても、未納のまま放置するのは厳禁です。免除・猶予の手続きを行うことで、万が一の際の障害年金の受給権を守りつつ、将来の受給資格期間にもカウントされます。

住宅分野の補助制度

みらいエコ住宅2026事業 注文住宅の新築

注文住宅を新築する場合、以下のいずれかに該当すると補助の対象となります。

世帯条件に関係なく、みらいエコ住宅事業者と契約し、GX志向型住宅を新築する場合
子育て世帯または若者夫婦世帯が、みらいエコ住宅事業者と契約し、長期優良住宅またはZEH水準住宅を新築する場合

みらいエコ住宅2026事業について10/11

みらいエコ住宅2026事業について

出所:みらいエコ住宅2026事業「注文住宅の新築 対象要件の詳細」

補助額は住宅の種類によって異なります。 また、長期優良住宅やZEH水準住宅の場合、所定の条件を満たして古い住宅を解体(除却)する場合は補助額が加算されます。

例えば、東京23区で「GX志向型住宅」を新築する場合、地域区分は「6」に該当し、110万円の補助金を受け取ることができます。

みらいエコ住宅2026事業の補助額11/11

みらいエコ住宅2026事業の補助額

出所:みらいエコ住宅2026事業「注文住宅の新築 対象要件の詳細」

苛原 寛
公的支援や補助金制度の多くは「申請主義」であり、自分から手続きを申請しない限り1円も給付されません。特に住宅関連の補助金は「契約前・着工前の事前申請」が要件になっていることが多く、工事が進んでから知っても手遅れになるケースがあるため注意が必要です。
「うちは課税世帯だから関係ない」と決めつけず、結婚・出産・住宅購入・転職といったライフイベントのタイミングでは、自治体の広報誌やウェブサイトをチェックしたり、窓口で確認したりする習慣をつけることが家計を守るポイントです。

住民税課税世帯でも申請できる制度を有効に活用しよう

給付金や補助制度は、非課税世帯だけでなく課税世帯も対象となるものが多くあります。

特に子育て、医療、教育、住宅分野では、生活費負担を軽減する仕組みが整備されています。

ただし、制度の多くは自動支給ではなく申請が必要です。自治体や公的機関の情報を定期的に確認し、利用できる制度を把握することが重要です。

自治体のホームページや広報、勤務先の制度案内などを定期的に確認し、利用できる支援を把握しておくことが、家計の負担を抑えるうえで重要です。

家計の負担を軽減するためには、自治体のホームページや広報、勤務先の制度案内などをこまめにチェックし、利用可能な支援制度を把握しておきましょう。

参考資料

苛原 寛