春は新入社員や転職者、また異動や転勤をしてくる人などが職場に入り、新たな風を感じやすい時期。職場の雰囲気が変わるとともに、自身のキャリアについて改めて振り返る方もいるでしょう。
60歳代でも働く人が多い現代では40~50年間働き続ける方もおり、仕事の時間が人生に占める割合も大きいものです。
キャリについて考える際、「自分はマネジメント志望なのか、それともスペシャリスト志望なのか」悩む方も少なくありません。マネジメントとスペシャリストでは業務内容や責任、そして収入などの面でも違いがあります。
今回は特に「収入部分」に視点をあて、中間管理職と非役職者の収入の違いをみていきましょう。
1. 「部長・課長・係長」中間管理職の平均年収はいくら?
まずは厚生労働省が公表している「令和6年賃金構造基本統計調査 役職別」のデータをもとに、中間管理職である「部長・課長・係長」の平均年収について解説します。
※ここでいう賃金は、調査実施年の6月分として支払われた所定内給与額の平均値です。残業代などを除き、所得税などが控除される前の金額となります。
はじめに、部長、課長、係長それぞれの役職における平均賃金(月給)を見ていきましょう。
1.1 中間管理職の月給(平均賃金)一覧表
- 部長職:62万7200円
- 課長職:51万2000円
- 係長職:38万5900円
それぞれの役職ごとに10万円以上の差が見られました。
ボーナスを年2回、それぞれ賃金の2カ月分と仮定して平均年収を試算したところ、以下のようになります。
1.2 中間管理職の平均年収一覧表
- 部長職:約1003万円
- 課長職:約819万円
- 係長職:約617万円
日本の平均年収は478万円ですが、中間管理職のいずれも平均を上回り、係長職で600万円台、課長職で800万円台、部長職で1000万円台となりました。
2. 「非役職者」の平均年収はいくら?その違いとは
次に役職についていない非役職者についても確認しましょう。
2.1 非役職者月給(平均賃金)と年収
- 月給(平均賃金):30万2800円
- 年収:約484万円
非役職者の場合、係長職に比べると賃金は約8万円下がり、年収では約484万円となりました。
また、同調査では男女別の平均年収も公表しており、中間管理職と非役職者いずれも男性の方が女性より約4~10万円ほど賃金が高い結果となりました。
管理職の主な役割は会社の目標達成のための業務管理や戦略策定、部下の育成などになるため、一般社員と業務内容や責任などが変わります。それゆえに一般社員と比べると収入が高くなっているでしょう。
3. マネジメントorスペシャリストには適性も
キャリアを考える上でマネジメントを目指すか、スペシャリストを目指すか悩む方は多いですが、重要な要素の一つとなるのが適性でしょう。
いずれを選ぶにしても、仕事は毎日継続するもの。管理職は意思決定力やリーダーシップ、コミュニケーション能力などが必要とされますが、向いていない場合にはなかなか成功体験を得られず辛くなる場合もあります。
また、最近では管理職は罰ゲームと言われることもあり、責任が重い分ストレス過多になりやすい、上層部と部下の板挟みになりやすい、業務量が多いなどといった悩みを抱えやすいところもあるでしょう。
マネジメントか、それともスペシャリストかは自身の適性や希望、考え方等も大切なため、まずは自分自身の望むキャリアについてじっくり考えてみるといいでしょう。
また、収入を増やす方法は、昇進して役職に就くことだけではありません。
本業でのスキルアップはもちろん、勤務先で認められていれば副業を始めたり、リスクは伴いますが資産運用によってお金に働いてもらったりすることも選択肢の一つです。
どの方法を選ぶにしても、メリット・デメリットやリスクは存在します。そして、いずれも「継続」が鍵となります。
この機会に、ご自身に合ったキャリアプランやマネープランを一度じっくりと検討してみてはいかがでしょうか。
参考資料
宮野 茉莉子