日本の平均寿命は男性81歳、女性87歳と言われていますが、医療技術や福祉整備の発達により、100年時代の生き方、働き方が求められています。2065年には100歳以上の方は53万4千人に達すると言われており、167人に1人が100歳以上という計算です。

長寿命になるとお金はどれくらいかかるの?

100年時代と言われてもピンと来ないかも知れませんが、お金で考えるとイメージできるかもしれません。例えば、60歳定年で100歳まで生活するとなると、40年も老後の生活があります。40年とは人生の1/3以上です。例えば、会社で務めている方であれば、仕事の日と休みの日がありますが、定年を迎えた後は誰もが毎日が夏休みです。なので、アクティブな人ほど支出は増え、老後の生活費は必要になっていきます。外食をしたり、たまに旅行をしたり、そんな感じで夫婦2人で月30万円の生活と仮定して、これが40年続くと、

30万円×12カ月×40年=14,400万円

使います。生涯働き続けられればこんなにお金を貯める必要はありませんが、ずっと働いていられるほど健康でいられるかどうかわかりません。老後資金は自助努力で貯めるだけでなく、年金や退職金を加味することができますが、この辺りに関してはあまり期待せず、自助努力により貯めていくことが健全です。

定年を迎えた後はどのように暮らしていくべきか

定年後全く働かない。こんな生き方をする人はほぼいなくなります。また、働かなくなってしまうとお金の問題だけではなく社会との接点がなくなり、孤独です。特に仕事ばかりしている男性ほど、交友関係が職場しかない場合が多く、退職後に関しては人との接点がなくなっていき、ただただ時が流れていくだけの時間になってしまいます。そのため、人との接点を持ち続ける為にも、地域のコミュニティ活動や自分の技術を若手に継承できるような稼ぐだけでない活動が大事になっていきます。

老後はゆっくりのんびりしたいと考える人も多いですが、そもそも働けないほど体は酷使してる状態でしょうか?昔は定年を迎える頃には体も衰え、動きも鈍くなっていったので働くことができなくなってしまいました。しかし、どんどん世の中便利になっていき、どんどん健康になっているので、働くことは昔に比べて容易です。AI化が進み、仕事がなくなると言われていますが、AIが発達していっても一定数やらなければならない仕事はたくさんあるし、労働人口は今よりも減っていくため、働き手は足りず働かざるおえない状況が生まれていきます。

また、AIというのは統計に基づく合理的判断は得意ですが、人間ならではの感情を用いたことはできません。なので、我々はロボットのような合理性な決定を下すだけではなく、思いや感情をぶつけ、本質的な価値を届けていくことが重要になってきます。

今からどんなお金の準備をしていけば良いか