株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反落、一時▲200円弱安も大きな下押しはなし

2019年6月18日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,972円(▲151円、▲0.7%) 3日ぶり反落
  • TOPIX 1,528.6(▲11.0、▲0.7%) 続落
  • 東証マザーズ株価指数 890.3(▲18.3、▲2.0%) 大幅続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:307、値下がり銘柄数:1,781、変わらず:55
  • 値上がり業種数:0、値下がり業種数:33
  • 年初来高値更新銘柄数:59、年初来安値更新銘柄数:137

東証1部の出来高は10億2,384万株、売買代金は1兆7,752億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。特に目立ったニュースがない上、18日(米国時間)から始まるFOMCを控えた様子見スタンスが強まりました。前日より商いは増えたものの、売買代金が連日で2兆円を下回るなど非常に厳しい状況が続いています。

そのような中、日経平均株価は下値を模索する展開となりました。寄り付きからしばらくは前日終値を挟む攻防でしたが、前場の半ばにマイナス圏へ沈むと、後場は下げ幅を拡大する値動きとなりました。終盤には一時▲199円安まで売られる場面も見られましたが、それ以上の下押しはなかったようです。

それでも3日ぶりの反落となり、終値で7日ぶりに21,000円を割り込みました。

なお、TOPIXも同じような値動きで続落となっています。

東証マザーズ株価指数は大幅続落、売買代金は3日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は6,917万株、売買代金996億円となり、いずれも前日より増加しました。売買代金は3日連続で1,000億円を割り込むなど活況な商いとは言えませんが、大型株市場のような閑散相場という状況ではなかったようです。

ただ、株価指数は大幅続落となり、終値で再び900ポイントを割り込みました。今後の展開は、引き続き個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。

ソフトバンクGが急反落、業務停止命令に関する観測報道のTATERUは大暴落

個別銘柄では、前日に大幅高となったソフトバンクグループ(9984)が一転して急反落し、日本電信電話(9432)と楽天(4755)は取引時間中に年初来高値を更新した後に売りに押されて下落しました。

また、電力株が軒並み値を下げ、東京電力ホールディングス(9501)が急落し、関西電力(9503)とともに年初来安値更新となっています。その他では、日立製作所(6501)、オリンパス(7733)、ソニー(6758)など株価が比較的堅調に推移していたハイテク株の一角が下落したのが目を引きました。

なお、アパート購入希望者が融資を受けやすいように融資資料を改ざんしていた問題で、国交省から業務停止命令を受ける見込みとの観測報道が流れたTATERU(1435)は一時▲22%弱安となる大暴落となりました。

一方、数少ない値上がり銘柄の中では、NEC(6701)が大きく値を上げ、塩野義製薬(4507)やSMC(6273)も堅調に推移しました。任天堂(7974)、パナソニック(6752)、マツダ(7261)などが小幅上昇しましたが、目立った動きには至っていません。

なお、小売企業の決算発表(四半期決算含む)が始まっていますが、前日に好決算を発表したツルハホールディングス(3391)が一時+5%高と急伸した一方で、期待外れの決算だった西松屋チェーン(7545)が一時▲7%超安の急落となったのが対照的でした。

新興市場(東証マザーズ)では、前日にストップ高のモルフォ(3653)が続伸となった一方で、前日に一時ストップ高のZUU(4387)は急反落しました。また、サンバイオ(4592)が値を下げ、窪田製薬ホールディングス(4596)も大幅安となっています。

葛西 裕一