保育園には、保育士と親が子供の様子を記入する連絡帳があります。筆者も年長になる頃に、少しずつ文字も読めるようになったので、「先生とお母さんは何を書いているのかな?」と興味津々に記入欄を眺めていた記憶があります。幼稚園でも連絡帳と同様なものがあると信じて疑わなかったのですが、ありませんでした。
冷静になって考えれば、幼稚園に子供の1日の様子を記入する連絡帳は必要ないのが分かります。登園時間は朝の9時、降園は午後2時ごろと保育時間が圧倒的に短く、保育園のように子供の1日の様子や体調の変化を事細かにやり取りする必要はないのです。
連絡帳がないことは親にとっても負担減になりますが、子供の幼児期の思い出として残したいと考えていので、少し残念な思いがありました。
4. ほぼ全員習い事に通っている
幼稚園では、年少児は様子見でも、年中・年長と進級するにつれ、スイミングやピアノ、英会話や公文など何かしらの習い事を始める子が増えていきました。年長になると、筆者の子供の他に習い事をしていないのは1人か2人、という状態になりました。
複数の習い事に通わせられる経済力や教育熱心さの他に、降園時間が午後2時と早いので時間を潰す目的で通わせているママさんもいました。何も習い事をさせていないと、「どうして?」と不思議がられることもあり、少々居心地の悪い思いをしたことがあります。
一方の保育園は、親が通わせたくても基本的に平日は難しいので、土曜日に習い事を入れる家庭が多いようです。その場合、午前中にピアノ、午後はスイミングなど2つ通わせるのがいいところでしょう。ただし、今は保育園でも英会話やリトミックなどを積極的に取り入れているところもあるので、子供の習い事を取り巻く状況は大きく変わってきている印象があります。
保育園と幼稚園、世界は違うが子供が楽しく通えることが重要
親になり、3人の子供を幼稚園に通わせてみて、保育園と幼稚園の世界は全く異なっていたことが分かりました。「幼稚園の子は早く帰る」と感じていた子供時代そのままでいたのが恥ずかしい気持ちです。
今は幼稚園でも延長保育や長期休暇の預かり保育を実施し、働くママさんにとって利用しやすくなっています。入園は3歳児からとなっていますが、保護者世代より両者の垣根は低くなってきているとも感じます。子供を通わせる際は、保育園と幼稚園のどちらが良いかという比較ではなく、自分の働き方と園の雰囲気が子供に合うかどうかという視点で園を選ぶことが大切だと感じています。
中山 まち子