3. 年金のよくある誤解②「年金保険料は将来もっと上がる」は本当か?

少子高齢化が進行する日本において、「将来、現役世代の保険料負担がさらに増えるのではないか」と懸念する声は少なくありません。

しかし、実際には女性や高齢者の労働参加が進んだことで、年金制度を支える就業者数は当初の想定を上回って増加しています。

この結果、年金財政の状況は改善に向かい、積立金の残高は予測を約70兆円も上回る見込みです。

これは必ずしも「将来の年金支給額が大幅に増える」というわけではありませんが、制度の持続可能性、つまり将来にわたって制度を維持していく力を大きく向上させるプラスの材料といえるでしょう。

厚生年金の保険料率は2017年に上限である18.3%で固定されており、現役世代の負担が無限に増え続けない仕組みがすでに導入されています。

また、自営業者などが加入する国民年金の保険料についても、賃金や物価の変動に合わせた調整は行われますが、少子高齢化だけを理由に際限なく引き上げられることのないようになっています。

このように、現役世代の負担増を抑制しつつ、年金積立金の運用収益などを活用することで、制度全体の安定性が高められているのです。