3. 購入前に確認したい「個人向け国債」と「新窓販国債」のリスクの違い

新窓販国債は高い利回りが魅力ですが、個人向け国債とは異なる特性を持っています。

特に、満期前に換金する場合のルールには大きな違いがあるため、事前に正しく理解しておくことが重要です。

3.1 個人向け国債(元本保証あり)

  • 仕組み:発行後1年が経過すれば、いつでも国に額面金額で買い取ってもらえます。
  • リスク:換金時には直近2回分の利子に相当する金額が差し引かれますが、元本割れすることはありません。

3.2 新窓販国債(価格変動あり)

  • 仕組み:満期前に換金したい場合は、市場で売却する必要があります。
  • リスク:売却する時点の市場金利が購入時よりも高くなっていると、国債の市場価格が下落し、売却価格が額面を下回って元本割れする可能性があります。

4. 資金の目的に合わせた国債の選び方

「個人向け国債」と「新窓販国債」は、いずれも国が発行するため安全性が非常に高い金融商品です。

しかし、その資金を「いつ使う予定か」という目的によって、どちらがより適しているかは異なります。

4.1 「個人向け国債」

元本保証を重視しつつ、金利上昇のメリットも享受したい方に向いています。

  • 元本割れのリスクを避けたい方:発行から1年経てば国が額面で買い取るため、中途換金時も元本は保証されます(※)。
  • 将来の金利上昇に対応したい方:「変動10年」タイプを選択すれば、市場金利の上昇に合わせて受け取れる利息も増えていきます。
  • 資金の使い道が未定な方:1年経過後はいつでも換金できるため、流動性の高い予備資金の保管場所としても適しています。

※個人向け国債の元本保証は、発行体である日本政府の信用力に基づいています。そのため、万が一、国が債務不履行(デフォルト)となった場合には、元本や利子の支払いが遅れるリスクが全くないわけではありません。しかし、日本円建ての資産としては、銀行預金よりも安全性が高いと考えられています。

4.2 「新窓販国債(10年固定)」

長期で使う予定のない資金で、より高い利回りを確定させたい場合に適した選択肢です。

  • 購入時点で高い利回りを確定させたい方:応募者利回りが2.0%を超える水準を、10年という長期間にわたって確保したい場合に適しています。
  • 10年間は使う予定のない余裕資金をお持ちの方:満期前に売却すると元本割れの可能性があるため、満期まで保有し続けられる資金で運用することが前提となります。

資産運用で重要なのは、特定の商品一つに頼るのではなく、資金の目的や性格に応じて複数の商品を賢く組み合わせることです。

例えば、「長期的に使う予定のない資金は新窓販国債で高い利回りを確保し、いざという時のための備えは個人向け国債で安全に運用する」といったように、使い分けることを検討してみてはいかがでしょうか。

※当記事は再編集記事です。

参考資料