3. 年金の運用資産「総額293兆円超」個人でもマネしたいGPIF流「王道の資産配分」とは?

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、私たちが将来受け取る年金のために、年金積立金を管理・運用している公的な機関です。

日本では少子高齢化が進んでいるため、今の現役世代が払う保険料が急激に高くなるのを防ぎつつ、将来の年金財源をしっかり確保する役割を担っています。長期的な持続可能性を高めるために具体的には、将来の年金給付のうち、現役世代の保険料等で足りない約10%分を、積立金の元本と運用益で補う仕組みとなっています。

その目標達成のため、世界経済の成長に合わせてコツコツと利益を増やす「長期・分散投資」が行われていますが、その基本となる資産の構成割合(基本ポートフォリオ)は、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式の4つの資産にそれぞれ25%(4分の1)ずつ均等に振り分ける形となっています。

市場の変動リスクを分散しつつ、長期的に安定した収益を目指すための、極めて論理的なポートフォリオと言えるでしょう。

3.1 GPIFの2025年度運用状況について

2025年度の運用状況は、非常に好調な結果となっています。2025年10月〜12月の3ヶ月間(第3四半期)で、収益率は+5.84%、金額にして+16兆1878億円の利益が出ています。

株価の順調な値上がりや円安などがプラスに働き、2025年度の累計(4月〜12月)で見ると、収益率はおよそ16%(16.25%)、利益は約40兆8410億円に達しています。

この結果、2025年12月末時点での運用資産の総額は、293兆4276億円まで大きく成長しました。実際の資産割合を見ても、国内債券25.29%、国内株式24.69%、外国債券24.67%、外国株式25.34%と、基本方針である「各25%」に沿ってバランスよく管理されています。

運用資産額・構成割合(年金積立金全体)4/4

運用資産額・構成割合(年金積立金全体)

出所:GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)「2025年度第3四半期運用状況(速報)」

市場運用を本格的に始めた2001年度からの累積利益は+196兆3721億円にのぼり、GPIFが目標としている「賃金上昇率+1.9%」という基準と比べても、現在の実績はかなり上振れしている状況です。

一時的な市場の上がり下がりはありますが、決まった構成割合を守りながら長期・分散投資を徹底することで、しっかりと資産を増やしていると言えます。