新社会人になってまず取り組むべきは本業の「仕事」です。ただ少子高齢化が進む日本において、老後の年金など将来に対して漠然とした不安を抱えている人も多いでしょう。
そこで、将来に備えて投資を始めることを考えてみてはいかがでしょうか。
投資はお金が貯まってからと考えている方もいるかもしれませんが、20代の早い時期に始めた方が有利です。
今回は、なぜ投資は早く始めた方が有利なのか、そして具体的にどのような商品を購入していけばいいのかについて解説します。
投資を始めるのは早い方が有利
新社会人の場合、65歳を一つの区切りと考えると 約40年間、投資に時間を充てることができます。
資産運用の原則は「長期 ・分散・積立」です。投資は、長期になるほど有利になります。それは、「複利効果」が望めるからです。利子にもまた利子がつくことを複利といいます。
たとえば、100万円のお金があり、金利5%で1年間預金したとすると、1年後には105万円。5万円は元金についた利子です。
この5万円も含めて105万円を再び金利5%で預金すると1年後に110万円ではなく、 110万2500円になります。この2500円は、利子である5万円についた利子です。
複利は利子を元本に組み入れて運用するので、長期になればなるほど有利です。
具体例として、金利5%で10年間運用した場合の資金推移を見てみましょう。
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(モトリーフール・ジャパン作成)
単利とは、元本のみに利子がつくことです。
5年目の単利と複利の差は2万6,282円でしたが、10年では12万8,895円もの差になります。20年・30年と運用を続けると、さらに大きな差になります。
ただし、現在の普通預金の金利は0.001%、定期預金でも0.01%程度です。これでは、預金をしていても資産はほとんど増えません。ですから、将来のためにお金を用意するには、「投資」を行う必要があります。
積立投資でコツコツと資産を増やす
投資というと株式の短期売買やFXなどリスクの高い手法を考えがちです。
たしかに大きな利益を得られることもありますが、資産が大きく減るリスクもあります。
高いリスクを取って短期的な利益を求めなくても、長期でコツコツ運用することにより大きな資産形成を行うことが可能です。
資産運用の基本である「長期・積立・分散」について、詳しくみていきましょう。
「長期」とは、時間を味方につけてじっくりと運用するということ。先ほどご説明したように、運用で得た利益をさらに運用に回せば複利の効果が期待できます。
「積立」とは、同じ金額を毎月決まったタイミングで金融商品の購入に充てることです。ドルコスト平均法のメリットと、都度購入する手間を省くことができるというメリットがあります。
「分散」とは、複数の金融商品に投資をすることです。
1つの銘柄だけに投資をすると、失敗した時のリスクが大きくなります。そこで値動きの異なる金融商品に分散投資することで、リスクを抑えることが可能です。
投資信託で資産運用を始める
「長期・積立・分散」投資の条件を満たす最適な金融商品は「投資信託」です。
投資信託とは、投資家から集めたお金を、投資の専門家であるファンドマネージャーが株式や債券などに投資する金融商品のこと。
集めたお金を複数の株や債券に投資するので、分散効果でリスクを抑えることが期待できます。
投資というと数10万~数100万円のまとまった資金が必要になると考えるかもしれませんが、ネット証券なら投資信託を100円から購入することができます。少額から始められるというのも投資信託の大きなメリットです。
給与の手取りの5%(月20万円なら1万円)とか、毎月5,000円ずつ積立投資をするというような感じで始めれば、ムリなくスタートすることができます。
「つみたてNISA」を利用する
投資信託で積立投資をする場合は、「つみたてNISA」を利用しましょう。
つみたてNISAとは、2018年1月から始まった新しい制度で、少額からの「長期・積立・分散投資」を支援するための非課税制度です。
通常、投資信託の値上がり益や分配金に対しては20.315%の税金(所得税+住民税+復興特別所得税)がかかりますが、これがゼロになります。
具体的な内容は以下の通りです。
・非課税となる期間・・・20年
・年間投資上限枠・・・・40万円(最大800万円)
・投資対象商品・・・・・投資信託
・投資方法・・・・・・・積立投資
つみたてNISAの 非課税期間は20年間です。そして、年間の投資上限額は40万円。ですから、最大800万円(20年×40万円)まで非課税枠で投資信託を購入することができます。
年間投資上限枠が40万円ということは、積立を毎月行う場合は、約3万3,000円が上限です。
投資信託は6,000銘柄以上ありますが、つみたてNISAでは金融庁が長期・積立・分散投資に適していると判断した約160銘柄が選ばれています。
購入手数料がなく(ノーロード)、保有コストである信託報酬が安い投資信託がメインなので、初心者が資産運用を始めるのに最適な制度です。
つみたてNISAは若い世代で始める人が多く、18年3月末時点の口座開設世代を見てみると、約7割が40歳代以下となっています(「NISA(一般・つみたて)の現状」金融庁より)。
毎月の投資金額も限度額3万円超まで利用する顧客が多い金融機関もありますが、1万円以下の少額で利用する顧客が多い金融機関もあります。
新社会人にとっては毎月3万円以上の投資額というのは大きいでしょうが、自分の投資できる範囲内で積み立てることが可能です。
SBI証券などネット証券では100円単位でつみたてNISAを始めることができるので、ムリのない範囲で積立投資を続けていきましょう。
まとめ
今回は、新社会人が投資を始めるためにはどのようにしたらいいのかについて解説しました。具体的には「投資信託の積立投資」が最適です。そして、値上がり益や分配金が非課税になる「つみたてNISA」を利用するようにしましょう。
投資は、早く始めれば始めるほど複利効果が期待できるので有利です。ただ多くの金額を投資に回すと、生活が大変になり、続けることが難しくなります。まずは少額から資産運用を始めるようにしましょう。
【参考】
『NISA(一般・つみたて)の現状』金融庁
モトリーフール・ジャパン