約1700万人存在する、と言われる就職氷河期(ロスジェネ)世代。近年ようやく政府による具体的な支援策が検討され始め、2019年4月には「人生再設計第一世代」と名称変更されたことも話題になっています。この世代も今や40歳前後のミドルエイジ。退職後の生活について考える機会も多くなってきたのではないでしょうか。

非正規雇用が急増した世代のため、若いうちから貯蓄に取り組めなかった人も少なくないでしょう。そこで今回は現在40代になった就職氷河期世代の貯蓄状況や、今後の対策についてご紹介します。

40代の貯蓄・負債の現状は

就職氷河期世代の定年が「65歳」と仮定すれば、現在40代の人が老後資金を用意する時間はあと20年前後。この20年間にできる貯蓄を考えるにあたり、まずは40代時点での貯蓄額から見ていきましょう。

平均貯蓄額は1012万円

19年5月に総務省統計局が発表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-平成30年(2018年)平均結果-(二人以上の世帯)」によれば、全体の貯蓄現在高の平均は1752万円(貯蓄保有世帯の中央値は1036万円)。

一方、40代の2人以上世帯の貯蓄現在高の平均は1012万円。全体平均の6割弱程度にとどまっていることが分かります。

負債額平均は1105万円

さらに同調査では、「40代世帯のうち65.4%が負債を抱えている」という事実も明らかに。世代別の負債現在高の平均値は、トップである40歳未満世帯(1248万円)に続き、40代の2人以上世帯(1105万円)もかなりの負債額があることがわかります。

40代が始めたい貯蓄方法

子どもの教育費や住宅ローンの返済など、大きな出費がかさみやすい40代。ハイペースで貯蓄を増やしていくのが難しい時期と言えますが、残りの20年前後で老後に向けての資産をできるだけ増やすには、どのような方法が有効なのでしょうか。具体的な貯蓄方法をご紹介します。