1. 「世界標準」だったBD。「PlayStation 3」が起爆剤に
BDは02年にソニー・パナソニック・シャープなど日系メーカーを中心に「ブルーレイディスク・アソシエーション(BDA)」が設立されたことからスタートしています。
青紫色レーザーを用いることでDVDの約5倍の容量(25GB)を実現し、次世代の記録媒体として注目を集めました。
翌年03年にはソニーが世界初のBDレコーダー「BDZ-S77」を発売。価格は約45万円と非常に高価で、まだ一部のマニア層だけが触れられるような存在でした。
潮目が変わったのは、06年の「PlayStation 3」の発売です。BDドライブが標準搭載されたことで、再生環境が一気に世界中へ普及しました。
08年には次世代の覇権を競っていた「HD DVD」が完全撤退することになり、「世界標準」としての地位を盤石なものにしました。
11年には日本でアナログ放送が終了したことを受け、ハイビジョン番組を劣化させずに録画できるBDレコーダーの需要がさらに拡大します。
BDレコーダー市場のピークはまさにこのときで、JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)が発表している「民生用電子機器国内出荷統計」によると、出荷台数は約628万台を記録しています。
2. 「所有」から「視聴」へ。VOD普及で需要が縮小
その後、市場は徐々に縮小していきますが、衰退を決定づけることになったのは、動画配信サービス(VOD)の普及です。
15年にNetflixが日本上陸したことをきっかけに、国内外からさまざまなVODが登場し、映像コンテンツは「所有するもの」から「視聴するもの」にシフトしていきます。
特にコロナ禍に巣ごもり需要でVOD移行が加速したことは、これまでのBDを買う、あるいはレンタルするというライフスタイルを一気に過去のものにしました。
ピーク時(11年)は約628万台だった出荷台数は、15年に約230万台、21年に170万台、24年には約77万台にまで一気に減少し、26年には約40万台になるとの予測も示されています。
