3. オルカンのベンチマークに対する騰落率は?

オルカンのような「インデックスファンド」には、運用の目標となるベンチマーク(指数)が存在します。

オルカンの場合は、全世界の株式市場の動きを表す「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」がそのベンチマークです。

インデックスファンドの使命は、このベンチマークと同じ値動きをすること。つまり、「指数が5%上がれば、ファンドも5%上がる」という状態を目指して運用されています。

では、実際のオルカンはどれくらい正確に指数と連動できているのでしょうか? その実力を確認してみましょう。

オルカンは設定来、ベンチマークを1.4%上回る運用を実現してきました。この傾向は短中期でも同様で、直近1カ月から3年のいずれの期間においても、一貫して指数を上回る成績を出し続けています。

4. 運用にかかるコスト(信託報酬)はどれくらい?

オルカンがベンチマークを上回る成果を出せているのは、単に「世界経済が成長しているから」だけではありません。

徹底したコスト削減によって「運用努力の成果」がそのまま投資家の利益として残る仕組みになっているからです。

投資信託を保有している間、ずっとかかり続ける「信託報酬(管理費用)」は、長期の資産形成においてリターンを削る大きな要因となります。オルカンの信託報酬は以下の通りです。

信託報酬(年率):0.05775%以内(税込)

これは、100万円を1年間預けていても、手数料はわずか577円程度という計算になります。一般的なアクティブファンド(年率1.5%程度)と比較すると、その差は歴然です。

また、信託報酬以外にも、売買手数料や保管費用などの「隠れコスト」を含めた「総経費率」で見ても、オルカンは極めて低水準に抑えられています。長期投資では、この数パーセントの差が数十年後の資産残高に数百万円の差を生むことも珍しくありません。

5. まとめ

2026年、オルカンの純資産総額は10兆円の大台に到達しました。米国株の上昇と円安の影響が重なり、直近の年平均利回りは20%前後という高い水準で推移しています。資産の約6割を占める米国株を中心に、定期的なリバランスを通じて世界経済の動向を反映させる運用が機能している状況です。

設定以来、ベンチマークに沿った着実な運用実績を残していますが、同時に相場下落時のリスクについても正しく理解しておく必要があります。運用成績が好調な時期だからこそ、価格変動の幅を再確認し、自身の許容範囲内で投資を継続する冷静な判断が求められます。

【投資に関するご注意】 本記事は、特定の金融商品の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。投資には元本を割り込むリスクがあります。投資に関する最終的な判断は、必ずご自身の責任において行われるようお願いいたします。

参考資料

和田 直子