3月に入り、暦の上では春ですが、まだ肌寒い日も多く、暖房費などが家計に影響を与えやすい時期です。特に年金で生活するシニア世代にとって、物価の上昇や光熱費の負担は大きな課題ではないでしょうか。

2026年度が目前に迫る中、老後の生活資金について改めて考えている方も多いかもしれません。最新の統計データによれば、65歳以上の無職夫婦世帯が保有する貯蓄の平均額は2560万円にのぼります。

しかし、この数字は一部の富裕層によって引き上げられている側面もあり、実態を示す中央値とは大きな差があるのが現実です。この記事では、最新の家計調査をもとに、シニア世代の貯蓄事情や年金の受給額、そして毎月の家計収支について詳しく解説します。リアルなデータから、ご自身の老後資金計画を考えるヒントを見つけていきましょう。

1. 【65歳以上・無職夫婦】平均貯蓄額は2560万円!その内訳は?

総務省統計局が公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」によれば、世帯主が65歳以上の無職世帯(二人以上の世帯)における平均貯蓄額は2560万円となっています。

1.1 貯蓄の種類別現在高の推移:65歳以上の無職世帯(二人以上)

この金額は近年増加しており、2019年の2218万円から2024年の2560万円まで、過去5年間で着実に増えていることがわかります。

貯蓄の内訳を種類別に見ると、最も割合が大きいのは定期性預貯金で859万円でした。続いて、通貨性預貯金が801万円、有価証券(※1)が501万円、生命保険などが394万円、金融機関外(※2)の貯蓄が6万円という順になっています。

前年と比較した増加額では、通貨性預貯金が+47万円(+6.2%)、有価証券が+21万円(+4.4%)と、それぞれ増加しているのが特徴です。

※1 有価証券:株式や債券、投資信託など(時価評価額)を指します。
※2 金融機関外:社内預金や勤務先の共済組合への預金など、金融機関以外での貯蓄のことです。