2. 年金生活者支援給付金、一体いくら受け取れるのか?
年金生活者支援給付金は、年金収入やその他の所得が一定基準に満たない年金生活者の暮らしを支える目的で、2019年に導入された制度です。
この給付金は、2カ月に1度、公的年金に上乗せされる形で支給されます。
現在受給している年金の種類に応じて、以下の3つの年金生活者支援給付金が設けられており、それぞれに支給の要件や金額(基準額)が定められています。
- 老齢年金生活者支援給付金
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
2.1 2026年度の改定内容:年金生活者支援給付金の支給額
2026年度における年金生活者支援給付金の額は、前年度から3.2%の引き上げとなることが決まりました。
【2026年度の基準額】
- 老齢年金生活者支援給付金(月額):5620円
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級 7025円、2級 5620円
- 遺族年金生活者支援給付金(月額):5620円
このうち老齢年金生活者支援給付金は、上記の基準額を基に、保険料を納付した期間などに応じて個別の給付額が計算されます。
これらの金額はいずれも月額表示です。実際の支給日には2カ月分がまとめて年金に上乗せされます。
例えば、基準額通りに受け取れる場合、1回の支給で約1万1000円、年間では約6万7000円の支援となります。
なお、厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2025年3月時点での平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金が4146円、障害年金生活者支援給付金が5727円、遺族年金生活者支援給付金が5228円でした。
※2025年3月時点で認定されている方の平均給付額です。
3. 【対象者】年金生活者支援給付金の支給要件とは
年金生活者支援給付金を受け取るための具体的な要件を確認していきましょう。
「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」の対象となるのは、それぞれ障害基礎年金または遺族基礎年金を受給しており、かつ前年の所得が479万4000円以下の方です。
この所得判定には、障害年金や遺族年金といった非課税の収入は含まれません。
また、扶養している親族の人数に応じて、所得の基準額は引き上げられます。
一方で、「老齢年金生活者支援給付金」については、本人の所得以外にもいくつかの要件が加わります。
3.1 老齢年金生活者支援給付金の対象となる条件
老齢年金生活者支援給付金は、以下の要件をすべて満たす方が対象です。
- 65歳以上で老齢基礎年金を受給している
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税である
- 前年の公的年金などの収入金額と、給与所得や利子所得といったその他の所得との合計額が、昭和31年4月2日以降に生まれた方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれた方は80万6700円以下である
老齢年金生活者支援給付金の所得判定においても、障害年金や遺族年金などの非課税収入は計算に含まれません。
また、所得が基準額をわずかに超えてしまい給付の対象外となる方と、基準額ぎりぎりで対象となる方との間で不公平が生じないよう、「補足的老齢年金生活者支援給付金」という仕組みが設けられています。
補足的老齢年金生活者支援給付金について
前年の所得合計額が、昭和31年4月2日以降に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下の場合には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
この給付金は、所得が多くなるにつれて支給額が段階的に減少する仕組みになっています。

